結論
ADHDのお子さんは、脳の覚醒レベルが低い傾向にあります。じっとしていると、余計に脳の覚醒レベルが落ちるため、動き回ったり、集中が続かない場面が増えてしまうのです。授業中動いてもいい時間や目を閉じてもよい時間を作りましょう。本記事は、以下のお悩みを解消いたします。
- 授業中に何度も離席してしまう
- ADHDの特性を知りたい
- ADHDの子の支援方法を知りたい
目次
ADHDの子の脳の状態
私たちは、生活習慣が乱れると脳の覚醒レベルが落ち、ボーッとしたりパフォーマンスが低下したりします。
ADHDの脳の状態は、覚醒か非覚醒のどちらだと思いますか?
ADHDの子の多動性や衝動性を見ると覚醒レベルは高そうですが、実は低いことがわかっています。
つまり、脳の覚醒レベルを保つために身体をよく動かすのです。
また、衝動性については次のように考えられます。
人は、夕方になると脳が疲れてきて誘惑に負けやすかったり集中力が途切れやすくなったりします。
つまり、誰もが衝動的に行動しやすくなるのです。
ADHDのお子さんの場合、情報処理が苦手なことが多く、余計に脳が疲労しやすいです。もしかしたら、お昼前までや学校に着く頃には、大人でいう夕方と同じくらい脳が疲労しているかもしれません。
多動性と衝動性をコントロールする支援方法
多動性と衝動性の対策をそれぞれ解説します。
多動傾向の強いお子さんの場合
多動性の場合、原因の1つに、脳の覚醒レベルの低下があります。例え、叱ることでじっと座れたとしても、脳の覚醒レベルが落ちてしまい結局、学習に支障が出てきます。多動性の強いお子さんには以下の2つの支援をしてみてください。
対策1 子どもの実態に合わせて、動く時間を作る。
よく言われるように、動いてもよい時間を意図的に作ることが効果的でしょう。
例えば、グループを固定せずいろいろな人と話し合う場合、必然的に移動がともない身体を動かすことができます。
また、配りもの係など係り活動で個別に動けるようにしたり、全体でストレッチをすることも1つの方法でしょう。
椅子にクッションを敷く
バランスクッションというアイテムがあります。このバランスクッションを敷くのも1つの方法です。このクッションは姿勢の保持調整をしやすくします。
また、常にお尻から感覚が入り、落ち着ける時間が伸びる子が多いようです。
衝動性を緩和するには、目をとじる
最も効果的なことは、昼寝です。でも、学校でそのような時間を取ることは難しいですよね。その場合は、目をとじるだけでも効果があります。
例えば午後の授業が始まる前に、3分から5分程度目をつぶって伏せさせるとよいでしょう。これは、他の子にとっても、先生にとっても集中力を高めることができる方法なのでおすすめです。
私も、午後から仕事するときは、目をつむったり昼寝の時間を設けています。
運動機能を高めるとびっくりするくらい成長する。
運動により、脳の発達を促すことができます。運動は、障害の有無、また年齢も関係なく脳の働きをよくする方法です。
元々私たちは、2足歩行や手先の器用さが発達するとともに脳も大きくなったと言われています。つまり、運動は脳を発達させる上で書かせないのです。
近年子どもたちの運動量が減少しています。その弊害は、授業への集中力や姿勢に影響し、学力にも影響がでているとの意見があります。
そのため、体育の授業だけではカバーできないおそれがあります。
ある学校の取り組みでは、学校中にちょっとした運動ができるスペースを設け、学力や集中力が向上したという実践をおこなった小学校があります。たしか島根県だったと思います。
例えば、半分に切った竹を廊下に設置しそこを歩くようにしたり、ケンステップをおいてけんけんぱができるようにしたりします。
他にも、ジャンプしてタッチできる遊びなど、見ただけでやってみたくなる仕掛けをたくさん設置していました。
これにより、子どもたちは、毎日何かしらの運動に取り組むことになります。この積み重ねが、運動機能を高め、脳を発達させるとともに、学力が向上したと結論付けています。
学校全体で取り組むには、とてもエネルギーのいることですが、教室なら工夫次第でできそうです。
この良い点は、発達障がいのあるお子さんだけでなく、子ども全員が取り組めば全員にメリットがある取り組みだということです。
まとめ
- ADHDは、脳の覚醒レベルが低い傾向にある
- 多動性は、授業中に動ける時間を作ろう
- 多動性は、バランスクッションである程度緩和できる可能性がある。
- 衝動性は、脳がつかれている証拠。目をつむって休ませよう
- 運動機能を高めることも、発達につながる
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