どうする?あの人の困った行動 No.14-2―宿題をしない―【行動分析研究所】

こんにちは、こぱんです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

どうする?あの人の困った行動 No.14-2

行動分析研究所
―宿題をしない―

はじめに

「うちの子、全く宿題をしなくて……。」という文句は、1度は聞いたことのある文句ではないでしょうか。学校の先生の中にも「あの子は全然宿題をやってこないな。」と職員室で話しているのではないでしょうか。宿題をさせるための手立てを「家庭でできること。」と「学校でできること。」の2つを考えていきます。

今日のお悩み

うちの子は、帰宅すると宿題をせずにまずゲームをします。そして、ゲームの後も結局せず、担任の先生から電話がよくかかってきます。もちろん、宿題をやりなさいと言いますが、「あとで」と言っています。1度きつく叱り、その時は宿題をしましたが、継続できません。毎回叱らないといけないのかと思うと気がめいってしまいます。

解説

 宿題のお悩みは多いかもしれませんね。自粛中、家で勉強させることも一苦労だったのではないでしょうか。

 宿題は、学校から与えられているものなので、なかなかモチベーションは高まりません。そこで、外発的動機付けを利用して、宿題をする行動を強化していきましょう。

1.分析

お子さんは、宿題をせずにゲームをするということだったので、行動分析の視点でとらえると次のようになります。

宿題をする行動が弱化されており、ゲームをする行動が強化されているということです。
なので、ぼくらが目指すのは、ゲームをする行動を抑制させ、宿題をする行動を増やすようにすればよいということですね。

次に考えることは、なぜ宿題をせず、ゲームをするのかということです。
十中八九、次の理由だと思います。
宿題をしてもいいことがない。一方でゲームをすると楽しい。

だれでも想像つきますよね。ただ、もう1歩踏み込んで考えて欲しいのです。宿題をする行動は外発的動機づけが強い行動です。勉強が好きな子でも、宿題自体を楽しいと感じる子は少数派です。それに子どもたちが宿題をする理由は、先生に怒られないためにするということがほとんどでしょう。これは、嫌子出現阻止の強化による行動です。解説しますと、イヤなことが起こらないようにするために、宿題をするということです。一方で、ゲームは楽しいからするという内発的動機づけです。このモチベーションの差は結構デカいのです。

2.家庭での対策

  1. ポジティブアプローチ
  2.  ポジティブアプローチとは、肯定的に指示をすることです。例えば、宿題をしたらゲームをしていいよ。と伝え方を工夫すればよいのです。「宿題が先!」とか「宿題をしないと、ゲームはさせません。」という促し方よりも、断然こちらの方が、スムーズに動けます。

  3. 宿題をするメリットを考える。
  4.  その子にとって宿題をするメリットを考えます。まずは、宿題をするという行動をさせるために物でつります。「宿題をしたら○○買ってあげる。」などですね。そのお子さんの好きなことなら物でなくても、例えば「広い公園に連れていく。」などでもいいのです。そして、宿題をしたら褒めましょう。もしくは、宿題をしたご褒美にゲームができる。という方法もよいですね。

  5. 宿題をしたご褒美をギャンブル化する。
  6.  ②の対策にひと工夫加えたものです。まず、宿題をしたらコインを投げて、表ならご褒美ゲット。裏なら宿題をするというルールを設定します。次に宿題をしたときのご褒美を具体的に考えます。たとえば、ゲーム1時間とか、おやつの金額30円アップとかです。

ゲームをする前にコインを投げる。表が出たらゲームを1時間してよい。裏が出たら、宿題をする。もし表が出たら、「1時間たったらまたコインを振ろう。」と伝えます。こうすることで、ゲーム感覚で宿題を促せます。もちろん宿題をしない日も出てきてしまいますが、まずは宿題をする日を増やす。という目標でやっていきましょう。

これは、分化強化といって、人はギャンブル性のあるものにハマるという手法です。表が出るか、裏が出るかというドキドキ感が脳を興奮させます。ギャンブル性があると言っても今後本物のギャンブルにハマることとは因果関係はありません。人の本来持つ要素を応用しているだけです。もし、本当に宿題のモチベーションが低すぎる場合は、5分だけ宿題に取り組むというようにしましょう。子どもが「これなら頑張れる。」というラインを提示することも大切です。

3.学校での対策

学校でも、宿題をやらない子にはため息が出ますよね。「あいつだけずるい。」となって別のトラブルも誘引してしまう可能性がありますしね。

  1. トークンエコノミー法
  2. 例えば、1週間のうち1日でも宿題を全員そろって出すことができたら、席替えをしてもよい。など、まずは宿題をしてくる習慣を付けさせます。宿題をしてくると席替えができる。または、宿題をしてこないとみんなががっかりするなど、こうすることで宿題をするメリットと宿題をしてこないデメリットが両方あるので、行動を促すにはとても強い仕掛けになります。もちろん、条件やご褒美の程度は臨機応変に!

  3. 宿題を少しする時間を取る。
  4. 人は、作業が途中なものを放っておけないという心理があります。そこで、宿題を少しだけ学校でしてもよいことにします。例えば、算数ドリルの宿題なら算数の時間に1問だけ解かせるなどです。

  5. 楽しい宿題を用意する。
  6. これは、多くの先生方が実践されていると思います。例えば、漢字パズルなど一工夫すると自分から宿題をするということです。

追記

 宿題ってなぜ、あるんでしょうか。ぼくは、実はいらないと思っちゃうタイプです笑。今回の記事はあくまで宿題をさせたい人向けなのですが、宿題なんて別にしなくていいよ。という家庭があってもありかなと思います。
 
 宿題の目的って、授業の補完と将来の学習習慣を定着させるということだと思いますが、これって達成できていますかねー。だって、小学校1年生の頃から高校まで「やるやつはやるし、やらないやつはやらない。」だと思うんですよ。ちなみに、宿題をさせる意味はないどころか、学習を嫌う要因になる。という研究もあるようです。しかも、30人分の宿題を見る先生の労力も半端ないですよね。その労力と効果が見合っているのかわからないですよね。いつか、ちゃんと調べてみたいところです。

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次回

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