どうする?あの人の困った行動 No.19―あいさつ運動の効果―【行動分析研究所】

こんにちは、こぱんです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

どうする?あの人の困った行動 No.19

行動分析研究所
―あいさつ運動の効果―

はじめに

みなさんの母校ではあいさつ運動ってありましたか?ぼくの母校では交通委員と先生が半年間に1週間程度、あいさつ習慣として、校門に立って登校する生徒にあいさつをするという取り組みがありました。今回は、それを行動分析したいと思います!効果があるのか、ないのかがはっきりするかもしれませんね(笑)。

あいさつの目的

あいさつは、コミュニケーションの始まりです。あいさつをすることで、コミュニケーションがとりやすくなります。そのため、本来の目的はあいさつとコミュニケーションがセットなのです。もちろん、あいさつだけで終わりのときもありますが、それは、普段よく知っている人で、同じ所属があるという人に対してではないでしょうか。知らない人にあいさつだけで終わるということはほとんどないでしょう。知らない人にあいさつをする場合、何か伝えたいことや聞きたいことがある場合だと思います。

あいさつ運動の目的

あいさつ運動をする目的の多くは、社会に出たときに必要なことであると同時に、学校内であいさつを自分からする子が少ないといった場合に取り組むと思います。

しかし、あいさつを促す方法を考えることはあっても、なぜ、あいさつをしないのかという議論にまでは至っていないように感じます。そのため、あいさつをすることを目的とした浅い取り組みにとどまっている学校が多いのではないでしょうか。

そもそもなぜあいさつをしないと思いますか?簡単ですね。メリットがないからです。正確に言えば、親しい人にあいさつをしたりされたりすることは嬉しいと感じても、より多くの人に対してあいさつをするということに意味やメリットを感じられないからです。

あいさつ運動の問題点と取り組みの比較

学校によっては、あいさつをすることが目的になってしまっているところも少なくありません。それがわかるのは、あいさつを促すためのアイデアです。比較してみましょう。

A小学校のアイデア
  • あいさつができたら、スタンプをもらえる。10個溜まったらバッジがもらえる。
B中学校のアイデア
  • 通りかかった地域の人にもあいさつをして、会話もする。
    (この中学校の生徒は、会話をすることを楽しんでいます。)

解説

AもBもどっちもメリットがあります。でも、Aは外発的動機づけで、Bは内発的動機づけです。どちらが、持続して自分からあいさつをする子に育つと思いますか?

Bですよね。Aはスタンプという報酬がなくなるとあいさつをしなくなります。もちろん、スタンプを与えることをきっかけにして、同時に内発的動機づけとなる取り組みを行えば、持続すると思いますが、ほとんどの学校では、そこまでの取り組みは見られません。

一方でBは、あいさつの本来の目的を理解して取り組んでいます。あいさつからコミュニケーションにつながるという経験は、今後も生かされるでしょう。とはいえ、Bも注意が必要で、地域と学校の親密度や地域の特性を見誤ると大失敗となるのは想像に難くないでしょう。

あいさつをするメリット

学校では、「よく気持ちの良いあいさつをしよう。」など言いますが、相手の気分を良くさせるためにあいさつをするわけではないですよね?あいさつの目的はその先のコミュニケーションです。相手と関わるためにあいさつがあるのです。はきはきとした気持ちのよい挨拶は、相手によい印象を与えます。だから、その後のコミュニケーションが展開しやすくなるのです。そのため、本来は相手とコミュニケーションを取ることがメリットとなり、あいさつをする行動が強化されるはずなのです。その点でBの取り組みはいいと思います。

人の成長は、人とのつながりがもたらすものです。どんなタイミングでターニングポイントとなる人に会えるかわかりません。あいさつを普段からしていれば、人とつながりやすくなり、学びにつながることもあるでしょう。やはり、あいさつの根本は、この人と話したい!つながりたい!という思いです。子どもたちの中には、話したい人がいても、「迷惑かな」と考えて行動できない子もいます。そこで、あいさつがきっかけになるということを伝えれば、その子が行動できるようになると思います。

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次回

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