成果を出す行動変容術 番外編―個別の指導計画編―【行動分析研究所】

こんにちは、こぱんです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

成果を出す行動変容術 番外編

行動分析研究所
―個別の指導計画編―

はじめに

個別の指導計画とは、主に特別支援学校や特別支援学級に通う児童生徒に、担任が目標を10個程度設定し、学期末に評価するものです。

この個別の指導計画を立てる流れは、担当の子が何に課題があり、どのような能力を身に付けていけば、将来豊かに過ごすことができるかということを考えながら作成します。その際に、保護者や本人はどのようなことができるようになりたいと願っているかなどを考慮します。

個別の指導計画作成の手順

個別の指導計画作成の流れを説明します。まず、子どもの発達段階や実際に何ができて何に困っているかなど、を把握します。次に1年間の目標を立て、それに基づいて前期の目標を立てます。そして、前期が終われば後期の目標を立てます。

指導計画はこのままでいいのか

ここからは、長期目標と短期目標の立て方の視点とぼくの意見を交えて話を進めていきます。

年間計画と前期後期の目標を立てるときのイメージ

絶対的なものではないですが、多くの場合、年間計画で幅をもたせた目標にし、それを前期の目標で具体化していくという作り方になります。
例えば、年間計画で手指の巧緻性を高め
これを踏まえて前期の目標では、ビーズの紐通しをすることができる。

と、立てたとします。お気づきかもしれませんが、まさに年間計画が長期目標で前期後期の目標が短期目標の立て方となっているのです。

ならばこれでいいと思うかもしれませんが、問題もあります。

現状の個別の指導計画の問題点

前期・後期の目標を立ててから評価するまで、約4~5か月はあります。
支援を必要とするお子さんは同じ年齢でも発達段階が違うということが普通です。6歳でお話しできる子もいれば、まだ喃語の子もいるのです。もう少しイメージを持ってもらいましょう。
お子さんによっては例えば、プッシュ式の石鹸を自分で出せるようになったことでも大きく成長したなと感じることがあり、自閉症スペクトラムのお子さんだと目が合う時間が増えてきたなと言うのも大切な実態把握の視点です。

そのため、小さな成長を捉えて途中で評価する必要があると思います。このように発達スピードが予測できない場合がほとんどなので、目標設定から評価までに数か月要する前期後期の目標を、短期目標としてとらえるのはちょっと無理があるのではないかと思います。

また、教員も実態把握がうまくいかないまま、目標を設定し評価に困るということもしばしば起こってしまいます。評価の際に想定していた目標がうまく達成できておらず、曖昧な言葉を使って評価を書くというケースもあるのです。

前期後期目標をより機能させるために

それを踏まえて僕の意見は、前期後期の目標を長期目標としてとらえて曖昧な目標を設定するとともに、1か月ごとに短期目標を設定し評価します。こうすることで、より細かなニーズを把握していくこともできますし、先生方も評価しづらい目標を立てたなと思うことも減ると思います。
特別支援では「きめ細かな支援」という言葉が非常に用いられます。それを考えると、やはり月ごとに目標設定と評価を義務付けるべきかなと思います。

年間計画、必要?

そして、年間計画は廃止してもよいでしょう。前期の目標を5月までに立てるということは、それまでに実態把握をして年間計画を立てなければなりません。そんな急ピッチで立てた目標にどこまで意味があるのか……。そもそも発達スピードも違えば障がいの症状で発達に偏りのある子どもたちの1年後を本当に見通せるものなのでしょうか。半年で急成長する子もいれば、発作が頻繁に起こるようになり認知が下がってしまうお子さんもいます。そういう観点からしても、年間計画を立てる意味と言うのは薄いと言わざるを得ません。

年間計画は廃止し、長期目標としての前期・後期目標と行動目標として月ごとの短期目標を立てることがよりきめ細かな支援、子どもに合わせた指導計画になっていくと考えます。

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次回

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