こんにちは、こぱんです。
応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。
成果を出す行動変容術 No.3
目次
はじめに
学校には目標を書く場面がたくさん用意されています。学級目標や授業の目標(ねらい)、委員会での目標、部活動での目標などです。しかし、その目標で本当に子どもたちは成長するのでしょうか。目標の立て方を指導できる先生はどのくらいいるのでしょうか。今回も長期目標と短期目標の特性を確認しながら考えていきます。今日は学級目標をはじめ、学校生活で必要な目標の立て方を考えていきましょう。
学級目標を立てていく
まず、学級目標は多くの学校で4月から5月頃に決めます。そのクラスが1年かけてつくりたい学級をイメージして作ります。また、担任もクラスをまとめるために学級目標で決めたことを軸に生活態度などを指導することもあり、とても大切なものです。
さて、それではどのような目標が子どもたちの成長につながるのでしょうか。まずは定番の学級目標を紹介します。
- 明るい みんなにやさしい ルールを守る
- なかよく あそぶ クラス
- 協力するクラス
- なかよく たのしく まなぶ クラス
学級目標の目的
そもそも、学級目標を立てる目的は何でしょうか。もちろん、いろいろな思いがあることでしょう。とても抽象化して言うと、学級目標は子どもたちが成長する環境を作っていくためのもの、というイメージだと思います。
先ほども述べたように、なにかトラブルが起こった時に学級目標を軸に、指導する場面があると思います。ただ、それだけではなかなか学級目標が機能している状態とは言いづらいと思うのです。次に長期目標と短期目標の正しい立て方を基に学級目標を考えていきます。
学級目標は長期目標である。
大抵の学級目標は、「1年後どうなっていたいか。」という視点で考えるため長期目標と言えるでしょう。長期目標の特徴は何だったでしょうか。そうです。少し曖昧にして、達成できる幅を広げておくことが大切でした。そして、長期目標は短期目標があってこそ機能するものでした。では、学級目標を意識した、短期目標はどのように立てればよいのでしょうか。
短期目標
まず、短期目標は行動目標と言い換えられるように、具体的にどのように行動すれば長期目標達成に近づけるのかという観点で立てていきます。
そこで、仮に「学び合い 協力できるクラス」という学級目標を立てたとします。次に1か月ごとにフィードバックできる短期目標を決めます。
どのような行動をすれば「学び合い」「協力できる」という目標に近づくのか、学び合い、協力できるってどんなときにどんな行動ができるということかということを考えます。
もちろん、1か月ごとにフィードバックするので簡単なものでかまいません。むしろみんなが自分に◎をつけられるような目標がいいと思います。
もちろん、短期目標は学級で統一してもいいですし、個別に立てても構いません。
短期目標例
- 学び合い:人の意見をメモする。
- 協力できる:先生の目をみて話を聞く。
ここで教師から助言をしても短期目標がすぐに出てこないのであれば、長期目標を変える必要があるかもしれません。
10月頃 の短期目標例
- 学び合い:相手の意見に対して意見を言う。
- 協力できる:リーダーが前に出たら話をやめて前を向く。
このように、少しずつ短期目標が高度になれば理想ですね。
フィードバックのポイント
また、1か月ごとのふりかえりも大切です。自己評価が◎なら問題はありませんが、△の場合、問題点を見つけ改善案を出したうえで継続するか、もしかしたら目標自体が難しいものだったため変えたほうがいいのか検討します。
ちなみにぼくは◎か△だけがいいと思います。「できた」か、「できなかった」かだけです。「少しできた。」の○を入れがちですが、それは「できた」にいれていいと思います。
もちろん学級目標だけでなく各教科やクラブ活動、委員会活動にも使えると思います。もちろん全てに行う必要はありませんが、この目標の立て方のスキルは将来、役に立つはずです。
目標シート例(ご自由にお使いください。)

本サンプルは、目標シート例です。
ご自由にお使いください。
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