成果を出す行動変容術 No.5-1―ゲームと脳科学から学ぶモチベーションの高め方 基礎編―【行動分析研究所】

こんにちは、こぱんです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

成果を出す行動変容術 No.5-1

行動分析研究所
―ゲームと脳科学から学ぶモチベーションの高め方 基礎編―

はじめに

 みなさん、テレビゲームや携帯ゲーム機は好きですか?最近ではスマホで無料のゲームができるためゲームを経験したことがあるという人の層は本当に幅広くなりました。一方でゲーム依存症というものがWHOにより病気として認定されました。ゲームがそれほど人々を引き付けるのはなぜでしょうか。

もしゲームのように、勉強やスポーツなどに打ち込めたら、成功できるのになあと考えたことはありませんか?
実はゲーミフィケーションという分野がそれにあたります。ゲームにハマる仕組みを日常に落とし込んだものです。今回も基礎編からどのように応用していくのか、部活、学級経営、勉強の3つの場面から具体化していきます。

ゲームをどんどんやりたくなる理由

結論からいうと、ゲームには脳を興奮させる物質であるドーパミンを出すシステムが、完璧にできているのです。ドーパミンにより、「もっと先に進みたい!」、「もっと強いアイテムやキャラクターがほしい!」という心理が生み出されます。
そうです、依存症の正体はこのドーパミンの過剰分泌です。

では、ゲームの何が、ドーパミンを出してくれるのでしょうか。
これも結論から言っちゃいます!!
ズバリ、達成感と報酬です。ゲームでいうと強敵のボスを苦労して倒した瞬間に得られるものが達成感で、そのボスを倒した後に得られるアイテムが報酬です。

ゲームはこの達成感と報酬が見事によいタイミングで組み込まれているのです。もう自分の好きなゲームでイメージできたのではないでしょうか。敵を倒したり、アイテムをゲットしたりした瞬間や、次のステージに進む瞬間のなんとも言えない感覚を思い出してください!!

報酬でやる気をコントロールする

① ランダム報酬

スマホゲームの定番であるガチャは、まさにランダム報酬です。驚くくらい課金する人っていますよね(笑)。彼らの目的の多くはガチャでいいキャラやアイテムをねらってのことと思います。しかし、レアキャラが出る確立は低いですよね。実はこれがポイントです。

ガチャのように1度回しても、雑魚キャラが出るかもしれないし、超レアなキャラが出るかもしれません。このいつ何が出るかわからないけど、欲しいものが当たる可能性はある。という報酬設定がランダム報酬です。

このランダム報酬、実は以前似たような記事をあげているのですが、結びつきましたか?正解は、『パチンコがやめられない理由』で紹介した「カンケツ強化」というものです。このカンケツ強化とランダム報酬は同じと考えてよいでしょう。ランダム報酬が依存の原因なら、カンケツ強化は依存に発展するメカニズム捉えてください。

「頑張ったあとのご褒美」という設定をしても続かない理由

何かを頑張った後、自分へのご褒美というのを取り入れている方はいると思います。それは、自分の行動を強化するという点でとても理にかなった方法ではあるのですが、問題点もあります。人は幸か不幸か報酬が一定だとすぐに慣れてしまう特性があります。

例えば、勉強を2時間頑張ったご褒美に「アイスを食べられる。」というご褒美を設定したとします。でも、1週間もたたないうちに同じようなアイスではモチベーションが上がらないことに気が付くはずです。モチベーションを維持するための方法は3つあります。

1つ目は、「2時間勉強したら」という条件を「1時間勉強したら」という風に条件を緩和します。2つ目はアイスの個数を増やすか、より高級なアイスが買えるというように報酬物のランクを上げます。

この2つの手法はどんどん報酬のレベルを上げないとモチベーションを維持することができません。よくある挫折のパターンであることは、もうお気づきでしょう。

ランダム報酬の使い方

では3つ目をご紹介します。それがランダム報酬です。用意するものは3種類の報酬とサイコロです。報酬は例えば、高級アイス、チョコレート1粒、腕立て伏せの3つとしましょう。ポイントは、嬉さにばらつきが出るようにし、かつ罰ゲームも入れるということです。パチンコでは当たれば儲け、当たらなければお金が吹っ飛びます。このような不安と期待がドーパミンの分泌を促すのです。

サイコロの使い方は簡単です。事前に出た目の数と用意した報酬を結びつけます。1~2が出たら高級アイス、3~4ならチョコレート、5~6なら腕立て伏せとします。あとは転がすだけです!(笑)。

具体的には、勉強を1時間頑張ったらすぐにご褒美に飛びつくのではなく、勉強を1時間頑張ったらサイコロを振ることができるという条件に設定を変えます。そして、サイコロが出た目の数に応じて報酬をもらうようにします。もちろん、腕立て伏せならどんまい!となり次にサイコロを振れるのはさらに1時間勉強した後なわけです。

コインの裏表でも良いですし、よりたくさんの報酬内容があるならサイコロの6通りによって報酬内容を考えてみるのもよいでしょう。これがギャンブル性を取り入れたやる気の出し方です。

ちなみにゲームでいうと、キャラクターを倒さないと手に入らないアイテムがあると思いますが、たまに倒しても手に入る確率が低いアイテムってありますよね。また、ポケモン不思議のダンジョンでは、伝説のポケモンは倒しても仲間になる確率は低い。けど、得られる報酬としては大きいです。だから、何度でも挑戦してしまうのです。この何度でも挑戦してしまう感覚になるように報酬も工夫してみてください!!

②時間依存報酬

スマホゲームではこの時間依存報酬がたくさん見られるようになりました。「今日の1時から2時まで○○ステージ出現中!」。種類にもよりますが、多くのスマホゲームで見られる企画ですよね。あれ、結構テンションが上がるんですよね~。日常の中ではタイムセールがそれにあたります。ポイントは、いつ来るかわからないこと短時間と言う希少性、それからセールやスペシャルステージというのは行くだけでメリットが得られるという点も大きいです。いわゆるボーナス感ですね。希少性とお得感が出ると、それはもうドーパミンがあふれちゃうわけです。

②時間依存報酬の使い方

使いやすいのは指導者の立場にある人や親でしょう。だらけてきているなと思ったら突然条件を出し、クリアしたらご褒美というようにすればよいのです。(具体的には、次回から考えていきましょう!!)
もし、自分で行うなら、週に2回だけボーナスタイムを使えるなどのように設定しておき、いざとなったらその条件を発動させるとよいでしょう。(具体的には、次回から考えていきましょう!!)

ログインボーナス

次の話は本当にゲームをしている人にしかわからないかもしれませんが、スマホゲームにはログインボーナスと言うものがあります。ログインボーナスとは、そのゲームアプリを起動するだけで報酬がもらえるシステムです。パズドラやモンストなどをしたことがある人なら「このゲームには飽きたけど、ログインだけして、ログインボーナスだけもらっている。」という状況には共感してくれるのではないでしょうか。

ログインボーナスとやる気をつなげる

ログインボーナス、つまり「とりあえず始めただけでもらえる報酬」はやる気が出ないときにとても効果を発揮します。

例えば、習い事で行くまではやる気がなかったけど、行ってみると楽しくできたという経験はありませんか。このようにまず始めてみることがやる気につながることが多くあります。ただ、習い事の場合だと半ば強制的にいかざるを得ないという側面もあります。そのため、「めんどくさいけど、とりあえず行く。」ということがあり得ます。しかし、自主練習などは強いメンタルが必要ですよね(笑)。ぼくもいままで、いくつも挫折しています……。なので、まずは始めるきっかけを作るというログインボーナスは、絶対に取り入れるべきです。

スマホゲームがログインボーナスを取り入れた理由
ゲームは飽きやすいです。目的を達成してしまうこともあれば、ルーティンになり面白みがなくなることもあります。企業からすると、スマホゲームで飽きられるということは、すなわちアンインストールを意味し、広告収入を得られないという問題が起こります。なので、ログインボーナスでとりあえずゲームを開かせることでゲームをアンインストールさせない目的やとりあえず開くことで少しでもプレイする気にさせる目的があるのです。

このログインボーナスとおなじようにとりあえず、ノートを開いたらご褒美という習慣を作って見てください!

COLUMN

たまに聞くこんなエピソードを知りませんか?「あの先生は、来ただけで[よく来たね]って言ってくれる。」と。これもログインボーナスですよね。こんなことをいうと情緒のかけらもないと言われるかもしれませんが、ぼくは次のように捉えます。

ログインボーナスと聞くと機械的な冷たい印象になりますが、この一言だけでもその場所に通うことができるきっかけになる人の力はすごいなあと思います。今日はドーパミンとからめてお話ししました。ドーパミンは動物的な要素も十分残っている物質ですが、ドーパミン云々は置いておいて、このエピソードは人間にしかない、本当に温かなものです。そういった一言で、幸せな気持ちにさせることができるのなら、めちゃくちゃいいログインボーナスですよね。

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次回

成果を出す行動変容術 No.5-2
―ゲームと脳科学から学ぶモチベーションの高め方 基礎編②―

 達成感をなめてはいけません。達成感がもたらすやる気は計り知れないのです。また、その達成感は自分でコントロールできるものでもあるのです。

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