電車や道端ですれ違った人の顔を見て、「顔が特徴的だな。もしかして知的障害のある方かな?」と思ったことはありませんか?
しかし、それは知的障害そのものが直接原因ではなく、背景にある病気や筋肉の状態が影響していることをご存知でしょうか?
今回の記事では、顔の特徴が生じる理由と知的障害の関係についてお伝えします。
知的障害とは?
知的障害は、脳の機能の一部に障害があり、言葉の理解が難しかったり、トイレや食事など日常生活がスムーズにできなかったりと、サポートが必要な脳機能障害のこと。
障害の程度も人によって幅広く、日常生活の動作すべてに助けがいる人もいれば、文字を書くことだけ苦手な人もいます。
顔に違和感を覚える理由
知的障害のある人を見て、「なんだか顔が普通と違う」と感じることがあるかもしれませんね。でも、それは知的障害のある方、全員に当てはまるわけではありません。
知的障害といっても、その原因はさまざまです。例えばダウン症や点頭てんかんなど、背景にある遺伝子や病気が原因で特徴的な顔になる場合があります。
例えば、21番目の染色体が1本多いことで発症するダウン症は、顔の骨や筋肉の発達が健常の人と違うのでダウン症特有の顔つきになります。
このように、知的障害の背景にある症状の影響で、顔の筋肉が緊張しすぎていたり、逆に力が弱かったり、骨格が変わったりするので、表情や顔の動きが他の人と少し違って見えることがあるです。
先天性奇形の影響
奇形とは、指が3本で生まれてきたり、ホルモン過剰で早すぎる発育など身体の形や内臓の一部が欠損していたり、逆に多かったり、くっついていたりと通常とは違う状態であることを意味します。
指に限らず顔にも表れることがあり、例えば目が通常よりもとても小さく、視え方も不自由で生まれてくる子もいますし、顔のパーツの位置が独特ということもあるのです。
背景に疾患の影響で特有の筋肉発達、骨格になると説明しましたが、疾病がなくても顔の雰囲気に違和感を感じることもあります。
まとめ
「知的障害があるから顔が特徴的」と捉えるのはかなり強引な考え方です。
今回の記事を通して、知的障害の要因になる様々な病気が背景にあり、筋肉や骨格の発達があることを知っていただけたら幸いです。