感覚過敏の子でもすぐ着れる服選びのコツとおすすめブランド3選

「この服チクチクする〜!」
「タグがかゆい!」
と訴えて、せっかく着せた服をすぐ脱ぎたがる…。

そんな「感覚過敏」のお子さんの服選びに頭を悩ませているパパ・ママは多いはず。

無理に「慣れなさい」と言うのではなく、お子さんの気持ちを理解して、最初から”着心地の良い服”を選んであげたい。そんな気持ちですよね。

この記事では、感覚過敏の基本的な知識から、具体的な服選びのコツ、感覚過敏の子でも着やすい服を開発しているブランド、そして幼稚園や学校での上手な伝え方まで分かりやすくまとめました。毎朝の「着替えバトル」から解放されるヒントが見つかるかも?

感覚過敏とは?

感覚過敏とは、五感(見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触る)からの刺激に、人より強く反応してしまう特性のこと。特に服に関する「触覚過敏」は、こんな特徴があります:

  • 「この服ちくちくする!」と特定の素材感に強い不快感
  • 「タグが痛い!」「縫い目が気持ち悪い!」という訴え
  • ウールやポリエステルなど、特定の素材だけダメ
  • 首回りや袖口がきつい服を極端に嫌がる

また感覚過敏は以下のようなお子さんによく見られます:

  • 自閉スペクトラム症(ASD)のあるお子さん
  • 感覚処理障害(SPD)のあるお子さん
  • ADHD(注意欠如・多動症)のあるお子さん
  • 特に診断はなくても、感覚に敏感な特性を持つお子さん

大事なのは、お子さんの「この服嫌だ!」という訴えは、単なるわがままではなく、本当に感じている不快感だということ。「もう大きいんだから我慢しなさい」は逆効果なんです。

感覚過敏の子の服選びで気をつけたい5つのポイント

感覚過敏のあるお子さんの服選びでは、次の5つのポイントを押さえると、「着替えバトル」がぐっと減ります。

1. タグは大敵!

ポイント: タグがない、または外側についている服を選ぼう

なぜ?: 首元や背中のタグは、多くの感覚過敏のあるお子さんにとって最大の敵。少しの摩擦でも「痛い!」と感じることも。

対策例:

  • タグレス商品を探す
  • すでに持っている服のタグは切っちゃう(洗濯表示は写真に撮っておくと安心)
  • タグの代わりにプリント表示のある服がベスト

2. 縫い目をチェック!

ポイント: 縫い目が外側にある、または平らで目立たないものを選ぼう

なぜ?: 縫い目が肌に当たると、チクチク感を強く感じるお子さんが多いんです。

対策例:

  • 「フラットシーム」など、平らな縫い目加工の製品を選ぶ
  • 縫い目が外側にある「リバーシブル」タイプの服が◎
  • 縫い目が少ない「シームレス」設計の服を探す

3. 素材選びが超重要

ポイント: 綿100%やオーガニック素材など、肌に優しい天然素材がおすすめ

なぜ?: 化学繊維はチクチク感の原因になりやすく、天然素材の中でも特にやわらかい加工のものが着やすいと感じる傾向に。

おすすめ素材

  • オーガニックコットン(化学物質が少なくて安心)
  • シルク(すべすべ感が気持ちいい)
  • 竹繊維(やわらかくて通気性バツグン)
  • コットンニット(伸びるから着やすい)

避けたい素材

  • ウール(チクチク感がダントツ)
  • ポリエステル(静電気が起きやすい)
  • ナイロン(ごわごわ感が出やすい)

4. デザインと着心地

ポイント: ゆったりしたデザインで、締め付け感のないものを選ぼう

なぜ?: 体を締め付ける感覚が不快感につながることが多いんです。

具体的な選び方

  • 首元が広めのVネックやUネックが楽チン
  • ウエストはゴム(できれば紐で調節できるタイプ)がベスト
  • 袖口や裾がキツくないストレートタイプを選ぶ
  • 着脱しやすい前開きタイプだと朝の準備もスムーズ

5. 洗濯後も気持ちよく

ポイント: 洗濯後も肌触りが変わりにくい服を選ぼう

なぜ?: 感覚過敏のあるお子さんは、いつもと違う感覚にも敏感なことが多いんです。

選び方のヒント

  • 洗濯表示をチェックして、家庭で簡単に洗えるものを
  • 洗濯後もふわふわ感が続く素材を選ぶ
  • 柔軟剤を使うと◎(香りに敏感な子には無香料タイプで)
  • お気に入りの服は同じものを2〜3枚買っておくと安心(急な汚れや洗濯中でも困らない)

感覚過敏の子のための服を扱うブランド3選

感覚過敏のお子さんに合う衣類は、素材・縫製・タグの位置など、細やかな配慮が欠かせません。ここでは、Amazonでも購入できる、感覚過敏のお子さんに人気の3つのブランドをご紹介します。

KANKAKU FACTORY

縫い目やタグの刺激を極力排除した設計が特徴のブランド。日本のユーザーにも多く支持されており、「締め付けが苦手な子どもでも着られる下着」「外側に縫い目があるパーカー」など、感覚過敏に特化したアイテムを数多く取り揃えています。

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KnitRite

KnitRiteは、アメリカ発の感覚統合サポートウェアブランドです。Amazonで取り扱われている「シームレスTシャツ」や「ソックス」は、タグ・縫い目なしの構造で、肌への刺激を最小限に抑えています。特に、作業療法的な視点で開発されたインナーが多く、医療現場でも活用されているようです。

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Soft

Softは、肌ざわりの柔らかさにこだわったブランドです。具体的な企業情報は少ないものの、Amazonで取り扱われている商品は「オーガニックコットンの長袖」「アトピー用Tシャツ」など、感覚過敏の子に適した設計のものばかり。価格も手頃で、試しやすいのが嬉しいポイントです。

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「制服・体操服が合わない」園・学校での上手な伝え方

中には制服や体操服の素材が合わないお子さんもいますよね。
「配慮してほしいけど、でも、どう伝えたらいいの?」

こんなお悩みを解決していきましょう!

1. 事前の準備をしっかりと

ポイント: 具体的に何が問題なのか、はっきりさせておこう

準備すべきこと

  • お子さんがどこに不快感を感じているか(素材?縫い目?タグ?)をメモしておく
  • できれば、医師や療育の先生からの一言をもらっておく
  • 「こうしてほしい」という代替案を考えておく(似た色の別素材の服など)

2. 面談の申し込み方

ポイント: 準備で明確にした問題を伝える

伝え方の例

①「うちの子の服の着用について相談したいことがあるので、少しお時間いただけませんか?」

②子どもが感覚過敏のため制服の縫い目や素材が気になって集中できないことがあります。どのような配慮が可能か、少しお時間をいただいてご相談したいのですが。

③うちの子は感覚過敏があり、特に体操服の着心地に強いストレスを感じています。学校生活に支障が出ないよう、どのような対応ができるか一緒に考えていただけないでしょうか?」

伝える際に落としてはいけない点

  1. 子どもの具体的な症状や困りごと(どの部分が苦手か、どんな反応が出るかなど)
  2. 家庭での対応や工夫している点(これまでどのように対処してきたか)
  3. 医師や専門家の診断や見解がある場合はその内容
  4. 学校生活への影響(集中力低下、情緒不安定などの具体例)
  5. 合理的な配慮として何を希望するのか(素材の異なる服の着用許可、部分的な対応など)

以上の点と、伝え方の例を参考にしていただければ、快く対応してもらえると思います!
でも、面談申し込みなので、詳しく伝えなくても大丈夫です!

3. 具体的な説明と配慮のお願い

では、面談時の伝え方も見ていきましょう

基本の伝え方例

「うちの子は感覚過敏があって、特定の服の素材やタグ、縫い目などにすごく敏感なんです。これは単なるわがままじゃなくて、本当に痛みや不快感として感じているみたいで…。制服(体操服)の〇〇という部分が特につらいようで、無理に着せると授業に集中できなかったり、機嫌が悪くなったりするんです。もし可能なら〇〇という配慮をしていただけると、すごく助かります。」

具体的な配慮の例

  • 制服の下に肌に優しいインナーを着用させてもらう
  • 同じ色・似たデザインの別素材の服に変更させてもらう
  • 体操服を綿100%のものに変更させてもらう
  • 特別な行事のときだけ制服で、普段は私服OKにしてもらう

ただし、担任によっては「みんなとそろえる」ことにこだわりを持っている方も…。

その場合は、スムーズにいかないかと思います。
これは長年培ってきたその人の価値観ですので、たいてい担任を説得させようとしても、らちがあかないケースがほとんど。1対1で話し合うのではなく、小児科医の助言や学校に配属されている特別支援コーディネーターさんの力を借りましょう。

まとめ:着られる服があるだけで、毎日がグッと楽になる!

感覚過敏のあるお子さんの服選びは、一般的な「可愛い」「かっこいい」だけでは決められないもの。でも、お子さんに合った着心地のいい服を見つけることができれば、毎日の生活がぐっと楽になります。

さらに集中力も上がるので学力アップも期待大!

ポイントおさらい

  • タグレス・縫い目少なめ・天然素材の服を選ぶ
  • お気に入りが見つかったら同じものを複数枚
  • 園や学校には具体的に配慮をお願いする
  • 「わがまま」ではなく「特性」として理解する

感覚過敏のあるお子さんを育てるパパ・ママのみなさん、毎日の服選びや着替えに奮闘していることと思います。「なぜうちの子だけ…」と思うこともあるかもしれませんが、あなたは一人じゃありません!お子さんの「これ着られる!」という笑顔は、あなたの理解と努力があってこそ。焦らず、お子さんとあなたのペースで進んでいきましょう。

今日紹介したブランド↓

Soft

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