特別支援学校の12月音楽:クリスマスを感じながらリズム&身体表現を楽しむ授業実践

12月に行った音楽の授業ネタをご紹介します。『サンタッタ』『クリスマスソングメドレー』を使った授業です。本記事を読むと

  • 12月の音楽授業ヒントを得られる
  • 目標設定の参考になる

これらが得られます。

単元目標例

12月の音楽授業名は「クリスマス気分を楽しもう」です。

単元目標は以下の通り。

  • 器楽表現についての知識や技能を得たり生かしたりしながら、身近な打楽器などに親しみ音を出そうとする。
  • 器楽の活動を通して、拍や曲の特徴的なリズムに気付く。

12月の音楽:本時の流れ解説

クリスマスソングやベルの響きに合わせながら、子どもたちが楽しみながら音楽のリズムを感じ取れるよう工夫しています。

では、12月の音楽をご提案します。

  1. ふれあい遊び『サンタッタ』
  2. 身体表現バランスボールリトミッククリスマスver』
  3. 器楽『好きなクリスマスソングを選ぼう』

ふれあい遊び『サンタッタ』

「サンタッタ」は、繰り返しやすいフレーズとわかりやすい動きが特徴的な歌遊びです。子どもたちに合わせてテンポやふれあいの方法を調整しながら、クリスマスならではの暖かい雰囲気を味わってみてください。

活動方法

楽曲の導入と雰囲気づくり

「サンタ、サンタ、サンタッタ♪」の部分で、サンタクロースのイメージを膨らませるような話題を出し、クリスマスの楽しい雰囲気をつくります。

ハイタッチの動きの紹介

歌詞のなかのサンタの「タ」で、相手とハイタッチをする動作を見せます。

子どもたちに実演してもらいながら、音楽のテンポに合わせて「タッ!」と元気よく手を合わせる動きを確認します。

ペア・グループでのふれあい遊び

子ども同士、あるいは子どもと教員がペアになり、曲に合わせて「サンタ、サンタ、サンタッタ♪」のタイミングでハイタッチをする。

慣れてきたら3~4人のグループで円になり、順番に隣の人や向かいの人とハイタッチをしてみるなど、バリエーションをつけて楽しみます。

動きのバリエーション

ハイタッチだけでなく、「サンタのタ」で肩を軽く叩き合う、足踏みをする、手を振るなど、子どものアイデアを取り入れながら動きを増やしてもOKです。

活動の目的

季節行事の雰囲気を楽しむ

「サンタ」「クリスマス」といった親しみやすいテーマを通じて、12月ならではの行事感やわくわく感を体験します。

リズム感と身体表現の体験

シンプルな歌詞と繰り返しのリズムに合わせて動くことで、子どもたちが音楽の拍やテンポを体で感じ取れるようにします。

ふれあいを通じたコミュニケーション促進

ハイタッチや軽い触れ合いを取り入れることで、子ども同士や子どもと教員の間にコミュニケーションが生まれ、相手に関心を持つきっかけになります。

多様な参加の仕方を受け入れる

ハイタッチが苦手な子には、自分で拍手するなど別の動作を考えるなど、個々のペースや感覚に合わせて変えることができます。

身体表現『バランスボールリトミッククリスマスver

バランスボールを使ったリトミック活動における目的をまとめました。曲ごとの動きを体験しながら、子どもたちが自然に音楽と身体のつながりを感じられるように促します。

使用する楽曲

  • あわてんぼうのサンタクロース
  • サンタが街にやってくる
  • きよしこの夜

活動方法

①あわてんぼうのサンタクロース

  • バランスボールに座った状態で、軽く上下にはずませてリズムをとります。
  • テンポが速めで明るい曲なので、はずむ動きでにぎやかさや楽しさを表現しやすいです。
  • 余裕のある子どもには、ボールの上で左右にも揺れてみるなどバリエーションを付けてみましょう。

②サンタが街にやってくる

  • 曲が「あわてんぼうのサンタクロース」よりはゆったりなので、少しテンポを落としてバウンドを小さくしたり、前後・左右にやさしく揺れる動きを取り入れます。
  • 子どもをうつぶせに乗せて大人が支えながら、リズムに合わせて軽く弾ませる方法もおすすめです。

③きよしこの夜

  • ゆっくりとしたテンポの曲なので、仰向けに乗って体をあずけ、やさしく上下・左右に揺らす動きを取り入れます。
  • お腹や背中への圧や揺れを心地よく感じられるよう、あまり大きくはずませず、落ち着いた雰囲気をつくりましょう。
  • 最後の曲でもあるため、曲が終わる頃には動きを徐々に小さくしていき、自然と活動の終わりに切りかえられるようにします。

活動の目的

クリスマスの雰囲気を楽しむ

「あわてんぼうのサンタクロース」「サンタが街にやってくる」「きよしこの夜」といった馴染みのある曲をメドレーで取り入れ、12月ならではの行事感やわくわく感を味わいます。

リズム感・音楽への感受性を育む

バランスボールの弾力を利用して、曲のテンポや強弱に合わせて身体を動かすことで、音楽を全身で感じ取り、リズム感を養います。

身体バランスと運動機能の向上

座ったり仰向け・うつぶせになるなど、さまざまな姿勢でバランスボールを使うことで、体幹やバランス感覚を刺激し、身体の動かし方への意識を高めます。

心地よい刺激による安心感・リラックス効果

軽くはずむ動きやゆったりとした揺れは、子どもたちにとって心地よい刺激となり、音楽とともにリラックス感や安心感を得やすくなります。

自己表現や意欲の促進

曲調に合わせて「こんなふうに動いてみたい」という気持ちを引き出し、子どもが主体的に体を動かす経験を通して、自己表現への意欲や自信を育てることもできます。

器楽『好きなクリスマスソングを選ぼう』

子どもたちはクリスマスソングの親しみやすい世界観と多彩な楽器の響きを同時に楽しみ、自分なりの演奏表現にチャレンジすることができます。

使う楽曲

『ジングルベル』

『サンタが街にやってくる』

『赤鼻のトナカイ』

『we wish you a Merry Christmas.』

『あわてんぼうのサンタクロース』

使う楽器

  • マゴウタスズ
  • ウィンドチャイム
  • デスクベル
  • ハンドベル

活動の流れ

  1. イラスト×クリスマスソングのマッチング

まずは「ジングルベル」「サンタが街にやってくる」「赤鼻のトナカイ」「We Wish You a Merry Christmas.」「あわてんぼうのサンタクロース」の5曲に対応するイラストを用意し、曲を流しながら見せます。

  1. 楽器の紹介と音色の確認

マゴウタスズ・ウィンドチャイム・デスクベル・ハンドベルなど、今回使う楽器の音色や鳴らし方を子どもたちに順番に試してもらいます。

  1. 一人ずつ順番に演奏
    • 子どもたちは好きな曲を1つ選んだあと、使いたい楽器を自由に選択します。
    • 曲の音源を流したり、簡単な伴奏を教員がつけたりして、子どもがメロディやリズムに合わせて楽器を鳴らします。
    • ほかの子は聴き役として、演奏を楽しみながら待ちます(手拍子はOK)。
  2. 複数回チャレンジ&交換
    • もう一度やりたい子には、曲を変えて挑戦する機会を用意したり、別の楽器を試してみるよう勧めたりして活動に幅を持たせます。
    • 迷っている子には、教員が一緒に演奏するなど、ペアで取り組む方法もあります。

活動の目的

クリスマスの雰囲気を味わう

代表的なクリスマスソングを聴いて演奏することで、12月ならではの行事感や季節の楽しさを自然に体験します。

自分の選択による表現の楽しさ

曲と楽器を自分で選ぶことで「自分の好きなものを演奏する」喜びを味わい、音楽活動への意欲を高めます。

音色やリズムへの興味・関心を育む

鈴やベルなど、クリスマスならではの音色を楽しみながら、リズムやメロディへの感覚を身につけます。

仲間の演奏を聴き合うコミュニケーション

ほかの子どもの演奏を手拍子をすることで、互いの表現を認め合い、コミュニケーション力や協調性を育みます。

様々な演奏形態の体験

曲や楽器の組み合わせを変えて繰り返し行うことで、1曲1曲の雰囲気や演奏の仕方を比べながら、音楽表現の幅を広げます。

 

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