5月に行った音楽の授業ネタをご紹介します。『たべました』『ピクニック』『ミュージックサーキット』を使った授業です。本記事を読むと
- 5月の音楽授業ヒントを得られる
- 目標設定の参考になる
これらが得られます。
目次
単元目標例
5月の音楽授業名は「おでかけしよう!」です。
単元目標は以下の通り。
- 教員と一緒に歩いたり、楽器を鳴らしたりすることを楽しむ。【音Aア(ウ)㋐1段階】
- 曲の効果音のタイミングで楽器を鳴らすことができる。【音Aイ(イ)㋐2段階】
5月の音楽:本時の流れ解説
5月は、活動的な時期ですね。
手遊び歌「たべました」で楽しく指先を使いながらリズム感やコミュニケーション力を育て、「ピクニック」の歌唱では動物の名前や鳴き声を通じて創造力と音楽への興味を引き出します。さらに、「ミュージックサーキット」では、楽器の音色や身体の動きを組み合わせて、感覚刺激と協調性を養います。
では、5月の音楽をご提案します。
- ふれあい遊び『たべました』
- 音楽づくり/歌唱『ピクニック』
- 器楽『ミュージックサーキット』
ふれあい遊び『たべました』
この活動は、リズム感の習得や指先の器用さの向上だけでなく、他者との交流を促し、表現力や自己認識を深めることにもつながります。
活動方法
- 歌詞に合わせて指で表現する
- 「パクッ」の歌詞に合わせてお互いの身体を手でつまむ
活動の目的
- 感覚の刺激と身体表現の促進
指を使った数の表現や「パクッ」の動作を通して、視覚、触覚、固有感覚などを効果的に刺激します。特に、指先を使う動きは手指の発達を促し、身体感覚の認識を高めます。 - リズム感や集中力の育成
歌詞のリズムに合わせて動作を行うことで、自然にリズム感や集中力を鍛えることができます。 - コミュニケーション能力の向上
「パクッ」の部分で互いの体に触れる活動は、他者との関わりやコミュニケーションのきっかけになります。身体を使った触覚的なやり取りは、信頼関係の構築にもつながります。 - 楽しさを通じた自己表現の発見
楽しく歌いながら体を動かすことで、子どもたちは自己表現の楽しさを体験し、自分の感情を表に出すことの重要性を学びます。
音楽づくり/歌唱『ピクニック』
子どもたちが歌を通じて創造力や音楽への興味を高めるとともに、動物の名前や鳴き声を楽しく学べます。また、主体的に活動に参加できる工夫を取り入れることで、誰もが楽しめる音楽遊びになります。
準備物
- 動物イラストの準備
9種類の動物イラストを準備します(例:アヒル、ヤギ、ネコ、ワニ、キリンなど)。
動物の鳴き声を確認しやすいように、各イラストに鳴き声の表記を付けても良い。 - 歌詞カードの準備
ホワイトボードなどに貼る歌詞カードには「アヒル」や「ヤギ」の歌詞を空欄にしておき、動物イラストと鳴き声カードを磁石で貼れるようにします。
例:「ララララ ○○さんも △△△△」
活動の流れ
- 動物を選ぶ
子どもたちに自由に2匹の動物カードを選んでもらいます。
選んだ動物のイラストを歌詞カードの空欄部分に貼り付けます。 - 鳴き声を確認
選んだ動物の鳴き声をみんなで確認します。
また、ワニやキリンなどちょっとユニークな動物を用意して「どんな鳴き声かな?」と問いかけてみるのも面白いですよ。 - 歌う
歌詞に合わせて、子どもたちと一緒に歌います。
例:「ララララ ねこさんも ニャーニャー」「ララララ ワニさんも ガブガブ」など。 - 追加の工夫
クイックトーカー(録音機能付きの装置)があれば、事前に動物の鳴き声を録音しておきます。
発語が難しい子どもでも、ボタンを押して鳴き声を再生することで活動に参加できます。
また、鳴き声のわからない動物を録音しておけば、すぐに確認できて「ワニってこんな鳴き声なんだ!」とワクワクする授業展開にもなります!
活動の目的
- 創造力の促進
子どもたちが動物を自由に選び、歌詞をアレンジすることで、自分だけの歌を作り上げる楽しさを体験し、創造力を育む。 - 全員参加型の環境づくり
発語が難しい子どもたちも参加できるような工夫を取り入れ、一人ひとりの主体性を尊重しながら、全員が楽しめる活動を実現する。 - 興味と想像力の拡大
普段歌に出てこないユニークな動物(例:ネコやキリン)の鳴き声を考えることで、子どもたちの好奇心を引き出し、想像力や興味の幅を広げる。
器楽『ミュージックサーキット』
『ミュージックサーキット』は、音楽の楽しさと運動の楽しさを取り入れた活動として、特別支援学校の音楽授業にぴったりです。
準備物
- 楽器は、ミュージックパッド、デスクベル、ツリーチャイム、自作の楽器(鈴をつけたコーン)です。
- BGM(1分~1分30秒がおすすめ)
設置図↓
音楽に合わせて1つずつ鳴らすようにする。
活動の目的
- 音楽を通じた感覚刺激の提供
音楽や楽器の音を体験することで、聴覚や触覚への心地よい刺激を与え、感覚の発達を促します。 - リズム感や集中力の育成
スーパーマリオのBGMに合わせて楽器を鳴らすことで、リズム感を養い、音に集中する力を引き出します。 - 身体の動きと音楽の連動
サーキット形式の移動を取り入れることで、音楽と身体運動を連動させ、身体的なスキルの向上や運動感覚を刺激します。 - 自己表現の促進
楽器を鳴らす行為や自作楽器の制作を通じて、子どもたちが自己表現を楽しみ、自分の音を作る喜びを体験します。 - 協調性や社会性の育成
サーキットの順番を守ったり、みんなで音を作る活動を通じて、他者と協力する力や順番を待つ力を育みます。
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