元教員が実践する、最強の褒め方

結論:褒めるのではなく事実に対して共感したり、驚いたりしてコミュニケーションのきっかけにしましょう。「上手だね。」だけでは小学生には響きにくいです。本記事は以下の悩みを解決します。
  • 本当に子どもを成長させる褒め方を知りたい。
  • 褒めるとき上から目線になってしまう。
  • 褒め方が単調になってしまっている。

褒める メリットとデメリット

褒められると嬉しいですよね。誰かに認められたという感覚や、他人よりも優れているという感覚は、僕たちを満たしてくれます。やる気も上がるでしょう。

しかし、褒め方を間違えると、褒められることが目的となってしまい、心から楽しむ気持ちを失ってしまいます。

すると、次第にやる気が失せ「なんのためにやっているんだろう。」と悩むようになります。

そうならないようにするために、心から楽しむ気持ちを維持しつつ、やる気を後押しする褒め方をご紹介します。

最強の褒め方とは、事実を認めるだけ

最強の褒め方とは、取り組んでいるそのものを楽しむ気持ちを維持し、考える力や伝える力も育む褒め方です。次の例を見ながら確認しましょう。

子どもが描いた絵をみせてくれました。画用紙いっぱいにティラノサウルスを描いていました。おまけに火を吹いています。あなたは、どのように褒めますか?

まずは、悪い例です。

「上手に描いたね!ティラノサウルスでしょ?よく描いたね。絵描きになれるよ!!」

このような褒め方は、相手は嬉しいと感じても知的な深まりは生まれません。また、年齢が上がると他人と比べて上手かどうかを自分で判断できるようになります。これでは、「上手だね」と言っても、お世辞としか受け取らなくなります。

続いて良い例です。

「おっきいティラノサウルスだね!火も吹いて、強そうだなぁ。」

他にも、色遣い、筆圧、表情など注目すべき点はたくさんあります。

絵がうまいか下手かは、どうでもいいことです。ぼくたち大人が関心を向けるべきことは、その子が描いた絵の中身です。

共感と対話で子どもは伸びる

絵に関心を示すと、子どもは自分から絵について教えてくれます。そうすると、自分の描いた絵に言葉が加わります。この言語化する過程で、考える力や伝える力が育っていくのです。

また、自分の絵に興味をもってくれた、その絵を通して、楽しく会話ができたという経験が、意欲や好奇心を高めていきます。

絵に限らず、スポーツでも習字でもピアノでも、勉強でも、その子が楽しいと思っていることに共感し対話して深めていくことが大切です。

注目するべきは、伸び率

上記のことはとても大切です。しかし、勉強やスポーツは結果をださなきゃいけないし、共感も難しいということもあると思います。

そのときは、前回の結果と比べてどう変化したのかということに注目しましょう。

人は、無意識のうちに他人と比較してしまいます。それは仕方がないことですが、他人と比べるとAさんという壁を乗り越えた瞬間、次は、Bさんという壁がでてきます。

もしくは、Aさんという壁を越えた時点で燃え尽きてしまうかもしれません。

人と比べるということは、うまくいけばそれだけ高揚感を得られますが、リスクもあるのです。

指導者は、他人との比較ではなく、自分のパフォーマンスが前回よりも、どの程度向上したのかに注目させる癖をつけさせるとよいでしょう。

自分の成長の伸び率を明確にすることで、やる気を維持することができます。

おわりに

褒めるという行為は、簡単なようで相手を活かすことも殺すこともできてしまいます。

子どもたちの成長を心から望むのであれば、本記事の褒め方を実践してみてください。

事実を認めるだけです。

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