- 通信制高校について知りたい方
- 通信制高校の進路について知りたい方
- 自分の興味ある分野を探求する術を知りたい方
- 従来の学校に違和感をもっている方
- 不登校で通信制を考えているけど、どのように選べばよいかわからない方
このような方々を対象に通信制高校の概要と卒業後の進路、話題の通信制高校をご紹介します。
この記事をご覧になると、きっと通信制高校も前向きな進路選択の1つに加わると思います。
目次
通信制高校とは
通信制高校とは、通学をしなくても学校から出される課題をクリアしていくことで単位をもらい卒業できる仕組みの高等学校です。
近年では、通信制のゆとりある時間を生かしてさまざまな学習サポートを受けることができる通信制高等学校が増えてきました。
今までの通信制高校のイメージは、偏差値が低い、不登校の子が出席日数の関係で通信高校を選ぶなどネガティブなイメージがあったかと思います。しかし、今そのような認識は、まったくの時代遅れでしょう。
みなさんも、「この授業が自分のためになっているなんて思えない。」という経験はありませんか?
通信制高校では、高等学校の学習を進めながら、空いた時間は自分の好きなことに取り組めるコースを設置しているところがたくさんあります。今は、積極的に通信制高等学校を選ぶ時代でもあるのです。
通信制と全日制のメリット・デメリット
ご覧いただいた通り、通信制高等学校は、専門学校に近い形の高等学校が増えてきています。
一方、全日制の高等学校は、カリキュラムが決められ、定期テストもあるため、学ぶ道筋はしっかりと整っています。
しかし、拘束時間が長いことや学校行事の参加などお子さんのタイプによっては息苦しさを感じるでしょう。
通信制高校の場合、必須科目はあるものの、比較的自由な時間が確保されています。また、全て自分で決めるわけではなく、自分の興味のある分野を探求できるカリキュラムや進路についてアドバイスしてくれる職員も存在します。
しかし、自分で知識や技術を探求するための行動力がない、もしくは行動力をつけていきたいと思っていないと学力も技術もそこそこに卒業してしまうということもあり得ます。
自分のやりたいことを追求したい!!そんな方は自分にあった通信制高校を選び、自分で学んだほうが効率よくスキルを習得できるでしょう。また、難関大学進学のためのカリキュラムを用意している通信制高校もあるので、全日制か通信制か迷ったらお子さんのタイプをじっくり考えて決めてもよいかもしれません。
不登校のお子さんこそ通信制高校を進める理由
近年、不登校が増加しています。これは、さまざまな背景があるでしょう。
いじめ、人間関係、勉強、コロナへの不安、楽しくないなどです。もちろん、私の想像できないこともあるでしょう。
多用な背景があることと思いますが、共通する部分もあります。それは、学校が集団による画一的な学びの場ということです。
ラットを使った実験で、狭いケージに複数のラットをいれると、数日後には弱いラットを阻害することが確認されています。
※人間のいじめはもっと複雑で、人間的にはいじめる側が弱いと私は考えます。ラットの実験では、ラットの力関係上、弱いと表現しましたが、いじめの被害者が人間的に弱いとはまったく思っていません。
また、勉強もそれぞれの理解に合わせたサポートが必要ですが、集団だとなかなか難しいでしょうし、学校生活の楽しさというのも、大抵の人が楽しめるような企画ではありますが、全員が楽しい企画を作るのは不可能です。
こうした、環境で子どもたちは折り合いや人間関係の距離感を学ぶことができますが、息苦しいというように感じる子もいます。
通信制高校では、高校によって呼び方はさまざまですが、進路や学び方の相談に乗ってくれる担任がついてくれます。
また、友人関係が希薄になると思われがちですが、オンライン上でのグループディスカッションも盛んです。
全国に同世代の知り合いを作ることができるので、地域に縛られない多用な価値観に触れられたり、自分の考え方を尊重してくれる人にも出会えるかもしれません。
通信制高等学校 3校紹介
では、注目されている通信制高校を、設置されているコースと学費を軸に3校ご紹介します。
N高等学校
ネットの高校として話題を集めています。
4つのコースがあり、自分の考え方に応じてコースを選択できます。また、オンラインコーチングという学びや進路のサポートもついているので、考え方が変わったり、やりたいことに迷ったときも気軽に相談できます。
ネットコース
自由な時間に自宅で学ぶことができます。年5回のスクーリングのみですが、ネットで友達とつながったり、自分の進路や学びを担任に相談することができます。
課外授業も豊富にあり、自分の興味に応じて好きなように参加することができます。
通学コース
英語や基礎科目の他に、プログラミングや社会的な課題だと感じることを見つけて解決を探求する科目があります。
また、グループディスカッションを通してコミュニケーション能力を培います。
オンライン通学コース
通学コースのカリキュラムをオンラインで行います。オンライン上でグループディスカッションをしたり、授業を受けたりします。
通学プログラミングコース
プログラミングを学び、IT人材を育成します。ただ、学ぶだけでなく、アウトプットの場として大会への出場も可能です。
この他に、N予備校という学習サポートもあり大学進学にも力をいれています。
学費
学費はコースによってまったく違います。
ネットコースは、年間37万円程度ですが、週5日通学コースは60万円かかり、通学日数が少ないほど安くなります。
通学プログラミングコースはなんと年間130万ほどかかります。もちろん、エンジニアとして働くならこのくらいはペイできそうですが、高めの教育費となりそうです。
詳しくはこちら
ワオ高等学校
こちらは、ワオコーポレーションが2020年に開校しました。知育アプリ『ワオっち』を開発した会社としてご存じのかたも多いと思います。
ワオ高校では、国語などの一般的な科目に加え『教養探求』と『オプションプログラム』という科目を用意しています。
『教養探求』は、哲学、科学、経済の科目があり、広い知識を考える力を養います。
『オプションプログラム』は起業や大学受験対策、データサイエンス、海外留学のサポートや学びを受けることができます。
学費
こちらは、明確には出ませんが、教育関連費が12万、また、授業料がコマ数×9,600円となりだいたい年間40~50万円程度です。
くわしくはこちら
ゼロ高等学院
最も自由な高校といっていいでしょう。学習は高校卒業の資格をもらうために最低限必要なことのみです。空いた時間は、各々で活動をします。
ゼロ高は、決まったコースというものはありません。自分で学びたいこと、やりたいことを実現するために自由に手段を選択することができます。
例えば、ゼロ高生の中にマッサージ店を開いている子もいますし、自分のやりたいことに近いイベントを探してどんどん経験やスキルを高めている子もいます。
また、HIUというオンラインサロンに入会するという点も他の学校にはない特徴です。
HIUは、入会している会員が自分のやりたいことを自由にやっています。起業するための案を練ったり、仲間を集めたり、それからボードゲームを開催して親交を深めたりなど、会員が自分の好きなことを軸に自ら企画します。会員費は月額一万円もかかるためビジネスで成功している方も多いです。
行動力のある大人とゼロ高生がつながる環境があり、刺激を受けることができるのも魅力の1つです。
学費
こちらは、サポート校である鹿島山高校の費用もかかります。年間40万円+3年間の授業料50万円がかかります。
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※いずれも、入学金は別
その他の通信制高校を探す通信制高等学校の卒業後
「通信制高等学校で好きなことを追求するのはいいことだけど、その後の就職は大丈夫なの?」
こんな疑問が湧くのではないでしょうか。
各サイトの進路実績を覗いていただくとわかりますが、適切なサポートを準備している高校は進学にしろ、就職にしろやはり実績があります。
N高等学校の活躍はこちら
https://nnn.ed.jp/about/questionnaire/activities/
ゼロ高等学院の活躍はこちら
https://www.zero-ko.com/students
ゼロ高の卒業生インタビュー記事はこちら
https://horiemon.thebase.in/items/40943220
時代は移り変わり、スキル重視へ
昔はよい高校に行くことで偏差値の高い大学、そして給料のよい大企業への就職という道筋がある程度見通せました。
今もその見通しはあります。しかし、大企業への就職=幸せという構図につながる時代は終わってしまいました。
今、考えるべきことは偏差値ではありません。
- どんなことをしたいのか
- それをするためには、どんなスキルが必要か
- そのスキルを身に付けるためにどうすればよいのか
- そのスキルを発揮するためには、どんなチームに所属すべきか
この4つを1つひとつ考える必要があります。
もし、自分のやりたいことが大企業にあるのなら、偏差値の高い大学を選ばないと書類で落とされるので受験に力をいれるべきでしょう。
しかし、就職する際にどんなスキルをもっているのかを重視する会社ならば、偏差値は関係ありません。
自分の好きなことややりたいことと仕事をどのようにして結びつけるかを考え、スキルを身につけるという考え方が今後必要です。
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