結論
感覚統合法は発達障がいや問題行動のある子を理解するためにとても有効なツールです。あなたが困っている子どもの問題も感覚統合法に基づいた遊びで改善できるかもしれません。本記事は以下のお悩みを解消します。
- クラス内にトラブルメーカーの子がいて対応に困っている
- 発達障がいの子どもとどのように遊べばよいかわからない
- 何度注意しても姿勢が崩れる
- 本当に不器用で、何回も練習をさせている
こんなトラブルありませんか?
よくあるトラブルの事例として、
Aさん「軽くくすぐったつもりだったけど、相手はとてもびっくりしたり、痛がったりした。自分はそんなに強くやっていないので相手は大げさなリアクションをとっているに違いない。」
Bさん「いきなり後ろからつねられてとても嫌だったし、痛かった。だから咄嗟にやり返した。」
このようにお互いの受け取り方の違いでトラブルに発展することがあります。この原因はどこにあるのでしょうか。
本書の内容
この本は、人間関係上のトラブルや不器用さなどを感覚統合の視点でとらえ、改善につながる遊びや考え方を示している本です。
感覚統合法とはいろいろな運動刺激や感覚から得られる刺激を通してさまざまな困り感を改善しようとする療育の1つです。
感覚過敏や聴覚過敏は、刺激を受け取るための脳昨日が情報を正確に伝えられず、不快に感じやすいと考えられています。そのため感覚統合法では、いろいろな感触に触れたり、ジャンプやハイハイなどの運動を組み合わせて身体の動かし方を学ぶことで感覚の発達を促します。
例えば、発達障がいのお子さんは授業45~50分間の姿勢保持が難しい傾向にあります。本人は辛くて、肘をついたり、前傾、後傾姿勢になってしまうのですが、周囲の理解がないと「だらけている」ように見えてしまうのです。
他にも本書では、「歯磨きを嫌がる」、「イヤなことがあるとすぐに手が出てしまう」といった問題とされる行動の所在を説明し、感覚統合に基づいて開発された遊びで改善をはかります。
紹介されている遊びは、「ブランコクイズ」や「抱っこ遊び」など親子でスキンシップにつながる遊びが紹介されているのでとても参考になりますし、子どもとやってみたいなと思える遊びがたくさんあります。
この本を読むメリット
歯磨きを嫌がる子、イヤなことがあるとすぐに手が出てしまうといった問題は、今までは「慣れるしかない」「何回も言って聞かせるしかない」という考えが一般的でした。しかし、本書を通してこのような事例も実は感覚の問題だったんだと気が付けるのです。
そもそも慣れると言ってもその保証はありませんし、何回言えば改善するかも曖昧ですよね。しかし、この本は、なぜそのような行動を取るのか、どうすれば器用になるのかなどがわかります。
そして、どのような遊びで改善できるのかを理解することもできます。子どもの行動に理解が深まると気持ちに余裕が出てきたり、さらに子どもと楽しく過ごせるきっかけになるかなと思っています。
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