【書評】身近な遊びで脳が発達する『発達が気になる子の脳と体をそだてる感覚あそび』

結論

日常生活場面や、学校生活場面での困り感やトラブルを身体の不器用と脳の発達の視点でとらえ、改善するための遊びを提案している本です。本記事では、以下のお悩みを解消いたします。

  • 発達をうながす遊びを知りたい
  • 感覚統合について知りたい
  • 運動機能を発達させる方法が知りたい
  • 認知機能を伸ばす遊びが知りたい
  • 特別支援教育に必要な知識の基礎を知りたい
  • 特別支援教育について書かれているおすすめの本を知りたい

内容


この本は、発達が気になる子の課題となりやすい動きや苦手さに着目しながら、68個の遊びを提案しています。

例えば、転びやすいという課題に対して、転びやすい理由を身体の機能に着目した解説や転ばずに歩くために必要なスキルをわかりやすく解説しています。

その上で、遊びを提案し、なぜその遊びが効果的なのかを解説しています。

私が問題解決できたこと

”怖がる”という課題に対する解決策がとてもに参考になりました。

ここでの”怖がる”とは、滑り台や高いところに上るという怖さを示しており、姿勢の保持が未熟という指摘が書かれていました。ちょうど担当していたお子さんの実態にぴったりでした。

遊びは、段ボールを電車に見立てて大人が押す遊びや、子どもを膝にのせて『バスにのって』の歌詞に合わせた遊びが紹介されていました。

実際に私も行った結果、少しずつ怖がることが減り、低い滑り台は楽しむことができるようになりました。

面白いと思った知識

みなさん、前転ができないお子さんに対してどのように指導しますか?

この本でも、前転ができない理由や改善する遊びを提案していますが、ここで紹介されている遊びはなんだと思いますか?とても意外なものでした。

答えは、雑巾がけです。やり方は、四つ這いも高這いも経験させます。雑巾がけを通して、両手で身体を支える力を養うそうです。

前転を習得させる場合、前転の練習をさせがちですが、子どもによっては、雑巾がけのように別のアプローチが必要なんだなと感じた項目でした。

おわりに

その他にも”触るのが苦手”、”順番を待てず前の子を押す、ぶつかる”など、特別支援学校/特別支援学級でよく見られる場面の解説と解決する遊びがたくさん紹介されています。

特別支援教育の専門性を確実に高める一冊です!!

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