【書評】困った子、困っている子の背景がわかる本『私たちは子どもに何ができるのか』


この本で学べることと解決できること

解決できること

  • 興味を高める授業展開方法で困っている
  • 教育困難校に勤務されていて、荒れている、もしくは無気力な子どもたちを変える方法を探している
  • アクティブラーニングがなぜよいとされているのか知りたい
  • 子どもを変えるために、親の協力が不可欠だが、どのようにアプローチすればよいのかわからない。

このような悩みを持っている方に非認知能力を高めるというアプローチで解決策を提示してくれます。

学べること

  • 家庭でのストレスが多い子どもの行動
  • 非協力的な親を協力的な親に変える方法
  • 非認知能力と学習能力の関係
  • モチベーションをあげる方法
  • 協働学習の効果とやり方

具体的な解説と私の視点

この本は、低所得層の子どもたちがなぜ学力も年収も低い傾向にあるのかを教えてくれます。

家庭への介入

結論からいうと、家庭でのストレスが多大にかかる環境であることが多く脳の発達を遅らせます。ストレスというと虐待やネグレクトといったイメージがあるでしょうが、それだけではありません。

親の発する言葉の種類や数、なども低所得層と高所得層とで差が出ています。

子どもを育てる上で、非協力的な親の協力が必要な事例もあるかと思います。

私たちは、なにかアドバイスをするとき、「こうしたらいい」というように、改善点を伝えるケースが多いと思います。

しかし、最も親に伝えるべき事は、

なぜそのやりとりが大切で、子供たちにとってプラスになるのか

ということです。良いと思えることだけに注目し、称賛したり共感することで親を肯定し”親としてこれでいいのだ”という安心感に繋げます。

子供と関わるプロとしてできること

もちろん、家庭への介入が困難な事例もあるでしょう。しかし、家庭のことだからといって、教員が何もできないかというと、そんなことはありません。

実際に、「家庭ではストレスを抱えていても、ある施設で安心安全が約束され、自分達を肯定してくれる先生の存在といった環境で過ごすだけでも、学力の向上がみられた。」という事例を紹介しています。

つまり、家庭への介入が困難でも、学校や園でできることはあるのです。

次の文がとても印象的でした。

大人にやりなさいといわれたことを拒否しているだけの行動は、態度の悪さや反抗的な性格の表れではなく、ストレス反応システムがうまく調整されていないせいだ

私たちは、素行の悪さを繰り返し注意したり、ロールプレイを使って学ばせようとしたりすると思います。

しかし、それらのアプローチよりもまず、非認知的なスキル(粘り強さ、楽観的なものの見方、好奇心、自制心)を高める指導が必要だということに気づきます。

その方法は、”モチベーション”という章で”有能感””自律性””関係性”の3つで説明されています。

私たちが、日々探求しているモチベーション(やる気)を高める方法をのヒントがあり、それが子どもたちの脳の発達をより促すのです。

教育困難校に勤務していた私の経験

実際に私も教育困難校とされ、教員がプラスαで配置されている学校に勤務していました。

といっても、私は特別支援教育の専門なので通常学級の子どもたちと直接関わるのは、クラブや委員会、年に10回程度ある福祉教育の場面だけでしたが。

それでも、諦めが早い子や話を聞く力が弱いなと感じる場面は多々ありました。顕著だったのは、書く場面です。そうそうに諦めたり、「楽しかった。」の一言で終わらせる記述が目立っていました。

この本を読みながら、関わった子どもたちを思いだし、あの子はこんな背景があったのかもしれない。もしかしたら、こんなアプローチをすれば変わったのかもしれないと思います。

今、私は教員ではなく、部活動指導員として働いていいますが、この本で得た知識を活用しながら指導
しようと思います。

また、いつかその成果が出ればnoteの方であげたいと思います。

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