エジソン箸のメリットとデメリット:元特支教師がエジソン箸選びのポイントをご紹介!

エジソンのお箸ってどれを選べばいいの?

本当に箸を使う練習になるの?

このように悩みますよね。

結論から言うと、箸の持ち方矯正にエジソン箸はおすすめです!
ただし、正しいものを選ばないと、補助なしの箸に移行できないだけでなく、変な癖がついてしまいます。

そこで本記事は

  • エジソン箸について知りたい
  • エジソン箸のメリットとデメリットを知りたい
  • エジソン箸をなかなか卒業できない理由は?
  • エジソン箸は上手なのに、補助なし箸に移行できない
  • エジソン箸を使うかどうか迷っている

以上のようなお悩みを解決できるようにしました。

実際に僕が現場で作業療法士さんに指導していただいた知見も含んでいますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

エジソン箸とは

エジソン箸とは、正しい箸の握り方を習得するために、指かけのついた箸です。幼児期のお子さんや発達障がいのあるお子さんに箸の練習をさせるために用いることが一般的です。

エジソン箸のメリットとデメリット

エジソン箸をうまく使えば、スムーズに補助なし箸に移行できます。

一方で変な癖がつく可能性もあるので、その理由も合わせて解説します。

メリット4つ

①成功体験を積める

エジソン箸は幼児のお子さんでも比較的簡単に使えるので、成功体験を積むことができます。そのため、後々箸を使うことに対して抵抗を減らすことができるでしょう。

②少し不器用でも簡単に使える

発達障害のあるお子さんは、手先の不器用さが課題になりますよね。
スプーンは早く習得したけど、箸は難しいという場合にエジソン箸はもってこいです。

輪っかや親指の支えをサポートする補助が付いているので、指先の繊細なコントロールがまだ難しいお子さんでもエジソン箸での食事ができるようになります。

③補助なし箸への移行に使える

「いずれ補助なしの箸も使えるようにしていきたい」と考えている方もぜひ、エジソン箸を活用してください。

いきなり補助なしの箸を使おうとしても指先にどのように力を入れていいのかわからなかったり、箸は正しく持てるけど、食材をつかむのが難しくてイライラするパターンもありますよね。

でも、補助があることで少し力の入れ方が不器用でも箸を使うことが出来るようになります。
また、使っているうちに感覚を覚えて自然に補助が外れるということもあるんです。

ただし、あとで詳しく説明しますが、箸を使いこなすには指先の力加減を絶妙に入れ替えながら操作する必要があるんです。ですので、適切なエジソン箸を選ばないと、補助なし箸の練習にならないものもあるので注意してください。

④手先の器用さが向上する

手先の器用さの向上を目的としてエジソン箸を使うことはとてもいいと思います。スプーンやフォークだけでは手をグーの状態で持ったり、発達しても親指、人差し指、中指の3点持ちまでです。

しかし、箸の場合は、

  • 薬指と小指で1本を固定するスキル
  • 物をつかむのに繊細な力加減

も必要になります。
手先がうまく使えると認知の発達にも良い影響を及ぼすので、補助なし箸の移行を考えていない場合でも、エジソン箸を使えるようにするのはオススメです。

デメリット:変な癖がつく

エジソン箸といっても、補助の輪っかの数が違ったり、一膳がつながっていたりするものなど種類あります。

実は補助なし箸に移行していくことを目的とした場合、補助なし箸の練習にならないエジソン箸もあるんです。

どういうことかと言うと、
エジソン箸を使うときの指の動きと、補助なしの箸では使う指の動きが違ったり、力の入れ方が異なったりしてしまうものがあるからです。

ですので、いずれエジソン箸から補助なし箸への移行を考えている場合、選び方にも注意しましょう。では、選び方を解説します。

エジソン箸の選び方

エジソン箸は、いろいろな種類があります。

子どもにとって使いやすいものを選べばよいですが、エジソン箸から補助なしの箸に移行するには、避けた方がよいエジソン箸もあります。

目的を明確にする

まずはエジソン箸を使う目的を決めましょう。

  1. 箸で食事ができればいいのでエジソンの箸が使えればOK
  2. いずれ補助なしの箸を使えるようにしたい

あなたの目的は2つのうちどちらでしょうか。

①の場合であれば、お子さんが使いやすそうなものを選べばOKです。

しかし、いずれ補助を外していきたいのであれば、エジソン箸選びは正しい知識をもとに慎重に選んでください。

補助なし箸を目指すならこのエジソン箸!

こちらは、右側(赤)に中指を入れる輪っか、左側(青)に薬指を入れる輪っかがついています。

このタイプのエジソン箸が最も箸の動きに近い動きが再現できるんです!

このように、薬指が下に来るように輪っかの位置を調節しましょう。【←重要】

箸の使い方

なぜ上で紹介したエジソン箸が、オススメなのか知りたい方は、ここの項目も読んでください。
興味なければ、次の【避けるべきエジソン箸2選】に飛んでOKです。

まずお箸を操作するときにどんな指を使っているのか見てみます。
親指、人差し指、中指で片方の箸を支え、薬指でもう一方の箸を支えますよね。

このとき、薬指で支えている箸は、固定されていて動かしません。

もう少し詳しく、それぞれの指の役割を解説しますね。

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>親指は箸を動かすための支点

  • 中指は箸を操作するメインの動きを担う
  • 人差し指は食べ物をつまむときに力の補助をする。

さらに、箸を操作するときの動きを分解してみましょう。

  1. 箸を広げるときは、中指が中心に動きます。
  2. 箸を閉じるときは人差し指が中心になります。
  3. 最後に物をつまむ瞬間は、親指、人差し指、中指がバランスよく力が入ります。

これらの動きを再現するためには、上で紹介した、輪っかが1本ずつついたものが、実際の箸に近い力加減で操作できるんです。

一方で、次で紹介するエジソン箸は、まったく力加減が違う使い方で操作できてしまうので、補助なし箸にいつまでも移行できないということが起こるのです。

補助なし箸に移行するなら避けるべきエジソン箸2選

ここで紹介するエジソン箸は、補助なし箸への移行を考えている方には向いていないものです。
もし、補助つきでOKという場合は、お子さんによっては使いやすいものもあるので、目的に応じて選んでいただければと思います。

両方の箸が固定されているもの

この写真のように、両方の箸がつながっているエジソン箸はやめましょう。
中指と人差し指の操作だけでつまめてしまうからです。

本来親指には、箸の支点を作る大切な役割があります。それが、このような箸だと親指に力を加えなくても、ものをつかむことができてしまうので補助なしの箸の操作とかけ離れています。

人差し指を入れる輪っかがついているもの

イラストのように中指だけでなく、人差し指にも輪っかがついているエジソン箸が売っています。こちらは、箸を持つ形を整えるメリットはできます。

しかし、人差し指にも輪っかを通すと、中指に力を入れなくても人差し指だけで箸を操作することができてしまうんです。これでは、中指と人差し指の力のいれ方が学べません。

エジソン箸が変な癖がつくと言われる理由は一見、箸持つ形が同じでも、力の入れ方が補助なし箸と変わってしまうからなんです!

以上のことを参考に、エジソン箸を選んでみてください!

おわりに

お箸の練習は、なかなかうまくいかず大変ストレスのかかることだと思います。

でも、どうか焦らないでほしいと思います。先程紹介した発達段階とお子さんの段階を見比べて、できる持ち方でたくさん経験を積ませてください。

ゆっくりであっても確実にできるようになります。

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