【教員向け】学習規律を整える体育のからだつくり運動

生徒が私の話を聞かないのは、私のせいだと思っていた……。

それは、違うかもしれませんよ?

  • 授業に集中していない子が増えた。
  • 授業中、姿勢を維持できる子が少ない。
  • 話を聞き漏らすことが多い。/指示が通らない。
  • 休み時間から授業への切り替えができない。
  • 一度機嫌を損ねると立ち直りに時間がかかる。

今回は、これらのお悩みを姿勢と運動機能発達の視点から改善する方法をご紹介します。

はじめに

結論から言うと、体幹を鍛えてあげることで多くの運動ができるようになるとともに多動傾向を抑えたり、集中力がアップしたりします。

もし、姿勢が整い、授業にも集中し、聞き漏らしがなくなれば、学級経営は楽になりますよね。

今回は、子どもの姿勢を良くし、運動能力、聞く力までも育てる体育前準備体操をご紹介します。

体幹トレーニングで学級経営がうまくいく理由

体幹はインナーマッスルともいいますよね。それから、アウターマッスルはご存じですか?

アウターマッスルの説明の前に、インナーマッスルについて確認しましょう。

インナーマッスルとは、骨と密着している筋肉のことです。ちょっと、イメージと違いましたか?腹筋の奥の筋肉というイメージの方も多いと思います。それもインナーマッスルですが、正式には、骨を支えている筋肉全部を指すので、肩のインナーマッスルも存在します。

アウターマッスルは、骨についていない筋肉で、腹筋や背筋などです。

なぜインナーマッスルが重要なのか

さて、インナーマッスルがなぜ重要なのかですが、実は、より優れた身体の使い方は、

インナーマッスル  →  アウターマッスル

という順序で動かしているのです。

だから体幹を鍛えると、身体に軸が通り、無駄な動きが減るのです。

具体的な効果

無駄な動きが減ると、姿勢を正していても疲れにくくなり、集中力も持続しやすくなります。

また、筆記の動作やリコーダーの指使いを始め、さまざまな動作がスムーズになり、より授業の内容理解に脳のリソースを割くことができるのです。

あと、できることが増えれば、だれでもやる気が上がりますからね。

10秒アセスメント  体育の不得意分野を分析しよう!

まず、以下の運動を行ってどの程度できるのかアセスメントをしてみましょう。

  • 水平バランスはできるか。
  • 平均台は渡れるか。
  • 線の上をバランス良く歩けるか。(タンデム歩行)
  • 足の横を地面につけた状態で歩けるか。(Fog’s test)

 

これらの運動が苦手な場合、姿勢が崩れやすかったり、勝手は発言が多かったりと集中力の欠如と多動傾向を表している可能性があります。また、定規やリコーダーの使い方が下手な場合が多いです。

 

運動能力も集中力も学力も上がっちゃう、楽しい体幹トレーニング

みなさんは、体幹トレーニングといえば、どのようなイメージでしょうか。

きっと、肘と爪先を床につけてぐっとこらえる運動だと思います。

これもたしかに大切です。しかし、小中学生のお子さんにもっとも必要な体幹トレーニングは、体幹のしなやかさです。

体幹はさまざまな運動の基礎です。歩くときには、下半身の動きを上半身に連動させる役割を担っています。このように、身体をスムーズに動かす基礎こそが体幹なんです。

しなやかさを手に入れる体幹トレーニングとして、最もオススメな方法はスローエクササイズです。スローで動くというとっても簡単な方法です。

筋トレも、ヒョコヒョコ何回もするより、ゆっくり行った方がきついですよね。

例えば、スロースクワットは、体幹とともに、股関節の筋肉にも刺激を入れることができるのでオススメです。

エクササイズをしてみよう

スロースクワット

手を股関節に当ててゆっくり膝を曲げます。下半身のトレーニングではないので、軽く曲げるだけでオッケイです!1回につき5秒くらいかけて行いましょう。

ちなみに、手を股関節に当てる理由は、腸腰筋を意識するためです。この腸腰筋は、普段意識しないと眠ったままなのですが、使えると身体を支えてくれる筋肉なのです。

スローウォーキング

ゆっくり歩きます。リラックスが重要です。ここは、子どもたちが楽しく行えるように先生の腕の見せ所ですね。

スローものまね

先生はゆっくり動物の真似をしたり、変なポーズをしたりしましょう。手だけでなく、片足立ちになったり身体を斜めにしたり多様な動きを入れると、より効果が高まります。

四股

お相撲さんのように四股を踏むのも効果的です。股関節の柔軟性を高め、踏ん張る力を高めます。重心を下げるので適度に体幹にも刺激が入り姿勢を整わせることができます。

タオル体操

タオル体操も低学年向けではありますが、捻る動きが多くオススメです。

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現代の子どもと体幹

今、電子機器の発達が著しいです。それは本当に便利の象徴であり、便利さは私たちに時間と楽しさを与えてくれます。

ただ、便利さの裏で幼少期に必要な運動機能が低下しています。

それを改善できるのは、先生方だけです。もし、共感いただけたら、ぜひ1分だけでも遊び体幹トレーニングを取り入れてほしいと思います。

体育の準備体操に体幹トレーニングを取り入れるだけで、劇的に子どもたちが変わっていくことを目の当たりにすることができるでしょう。

もっと、姿勢を整う仕組みを根本から知りたい方はこちらをどうぞ!

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