特別支援でも通常学級でも使える段階的な足し算の教え方

結論

足し算で引っかかった場合、まずはブロックなどを使って実際に操作しながら教えましょう。

  • 足し算の苦手を克服したい
  • ブロックや指を使わないと計算ができない
  • 数概念が育っていない
  • 足し算ができる能力があるのか、確かめる方法を知りたい
  • 足し算の教え方を知りたい

このようなお悩みを解消します。

はじめに

これをご覧の方の中には、「足し算でつまずくとは思ってもみなかった。」という声や「足し算という基本的な問題をこれ以上噛み砕けない。」という行き詰まりを感じている方もいらっしゃるかと思います。

今回は、数概念の発達という観点から足し算ができるようになる過程を整理して、具体的な教え方の提案をいたします。

数の概念を理解するのは意外と難しい

数とは、非常に抽象的なものです。リンゴがないという状態を0という記号で表し、複数ある状態を4とか5という記号で表すのです。

一見、数字をおぼえるだけのようですが、足し算として数字を扱うとなると、一気に抽象的な思考へと飛躍します。苦手な子にとっては、いきなり2ランクも3ランクも高いレベルとなってしまうのです。

足し算ができるようになるための段階的指導例

以下に示す指導は、数概念の理解を促す指導ですが、どこまで理解しているのかチェック項目としても使えるので、参考にしてみてください。

数概念の理解度チェックの方法

ステップ1 「いくつある?」という問いに答えることができる。

リンゴやフィギュアなどを置いて、いくつあるのか聞きます。このとき、子どもの数え方に注目してください。指で差しながら1つ1つ数えるのか、頭のなかで数えられるかということも実態把握として大切ですので、よく観察しましょう。

ステップ2 具体的な物と数字のマッチングができる。

図1

リンゴの数と黒丸の数が同じものを線で結びます。まずは、図1のように同じ個数のものを選ぶというようにすると理解しやすいです。

図2

 

こちらも線結びです。図1が定着したら、図2のようにリンゴの数と数字が対応できるようにしましょう。

ここまでの課題が、数の概念の理解を確かめる方法です。続いて足し算の基礎を習得するための指導をご紹介します。

※リンゴと黒丸及び数字の画像は、そのまま使用していただいて構いません。

足し算の基礎的な指導方法

準備物;お皿1枚、ブロック10個

ステップ1 自分で操作しながら足し算ができる。

手順① 大人がお皿にブロックを2個置きます。

手順②「お皿にブロックを3個加えたら全部でいくつになる?」 と子どもに聞きます。

手順③ 子どもに、実際にブロックをお皿に置くように促します。

手順④ お皿の上にあるブロックの数を答えさせましょう。難しそうなら一緒に数えながら取り組むと良いでしょう。

手順⑤ いろいろな数で取り組んでみましょう。

ステップ2 いよいよ足し算の基礎へ

手順① 大人がお皿にブロックを2つのせます。

手順② 大人は「お皿の上のブロックを5つにしてください。」と、伝えます。

子どもが3つのブロックをお皿に加えることができれば数字を用いた計算もできるようになっていきます。

まとめ

これで、足し算の基礎が完成です。あとは、これらを繰り返しながら、数字だけでも取り組めるようにブロックを使いながらプリント学習を合わせて行うとよいでしょう。

 

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