こんなお子さんの指導で悩んでいませんか?
- 文字が枠からはみ出す。
- 音読では、行を読み飛ばしてしまう。
- 図形が苦手。
- 黒板の写しが苦手。
- ボール運動が苦手。
これらの悩みの原因はたったの1つです。それは、「眼」に関することです。今回の記事では、上記の悩みを全て解決する、多くの人が気づかない眼の働きの重要性とトレーニング方法についてご紹介します。
目次
図形の苦手も運動の苦手も、文字の苦手も「見る力」の弱さにあった!
私たちの情報処理は眼にとても依存しています。例えば、ボールをキャッチするときも眼でボールをとらえてだんだん近づいてくるボールの動きに合わせて身体を動かします。
このように、運動神経と眼の働きがつながっていることは意外と見落とされています。
また、図形問題も空間認知能力などといわれますが、まずは眼で正確にとらえることができるのか、ということを最初に考えるべきです。
図形のなぞり書きはきれいにできますか?
図形の模写は正確にできますか?
これらのことができないということは、見る力、つまり眼からの情報を正確に処理する力が弱いかもしれません。
板書の写し、音読の苦手さは、眼球運動の苦手!?
眼球運動とは、眼を上下左右にスムーズに動かすこができる力のことです。板書を写すという行為は、前の黒板を見て、書く内容を一旦短期記憶に保持して、ノートに視線を移し、書くことができます。
しかし、この眼球運動に苦手さがあると、黒板の字を眼で追えなかったり、ノートに視線を移した段階で忘れたりしてしまいます。
下に示すトレーニングを積むことでスムーズに目を、上下左右に動かせるようになるので、板書の写しや音読時の行飛ばしを減らすことができます。
トレーニング方法
1.左右に書いてある絵を見比べる。
左右に書いてある絵が同じなら○、違ったら✕を記入していきます。また、絵の数を増やしたり、数字にしたりすると難易度が上がります。
2.ビー玉キャッチ
机を挟んで向き合います。一人がビー玉を転がし、もう一人が転がってきたビー玉をスプーンや紙コップでキャッチします。工夫次第でビー玉の動きを不規則にもできますし、遊び感覚でできるトレーニングです。
また、比較的低学年向きですが、おもちゃの「くるくるチャイム」もよい目のトレーニングとなります。
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図形の苦手さは視認知の未発達
視認知とは、見たものを頭の中でイメージする力です。図形の苦手さと漢字の苦手さに関わります。漢字では、一本棒が足りないというミスが多い子ももしかしたら視認知の苦手さが原因である可能性があります。
ここでのつまずきを支援しないと、いくら教科書の練習問題に取り組んでも改善は難しいでしょう。
特に複雑な漢字や立体の単元で苦手さが顕著になるのでしっかりとトレーニングを積みたいところです。
トレーニング方法
まずは、簡単な型はめから取り組みましょう。型はめは、○△□などの簡単なものから、動物や車などの形をしたものまで幅広くあります。
続いて複数の図形から同じ形をまとめる、図形の分類をしましょう。ここでつまずきが見られる場合、問題の意図が理解できていないか、実態に合っていないかです。手本を見せて丁寧に説明したり、1つ前の課題に立ち返るなどしましょう。
分類ができるようになったら、こんどはブロックの模倣に取り組みましょう。クイズのように「先生と同じ形をつくってみよう!」と遊びながら取り組むとよいでしょう。
ポイント
視認知のトレーニングで大切なことは、できるだけ実際に触るということです。見たものを触るということを繰り返してイメージができあがっていきます。
手先の不器用は目と手の協応の苦手
目と手の協応というと難しく聞こえますが、いわば手先が不器用な子は、手先の感覚だけが不器用なのではなく、目で捉える力が弱い可能性があるということです。
例えば、服のボタンをつけるのは幼稚園年長さんででき始めますよね。これは、目で手の動きを捉えて的確に手先を動かすことができるようになった証拠です。
目と手の協応が苦手な場合、学習面ではマスを大きくはみ出した字を書いたり、体育が全般的に苦手さとつながっています。
トレーニング方法
線なぞりや形なぞりが有効です。
線なぞりは、迷路がいいでしょう。迷路を鉛筆で線をつけながら進んでいきます。しかし、ただ迷路のようにスタートからゴールを目指すだけでなく、できるだけ回りの線に当たらないように注意させます。
形なぞりは、丸や三角、四角の図をなぞっていくだけです。
線なぞりも形なぞりも、子どもの実態に応じて大きさや鉛筆の太さを変えましょう。
おすすめの迷路絵本はこちら
おすすめ教材をご紹介!
WAVES
こちらは、視覚発達の検査キッドなので高めですが、正確な実態把握し、学習すべきことが明確になるのでおすすめです。
knockknock視覚発達支援ドリルシリーズ
もし、視覚的な不器用さがあればこちらのドリルに取り組むと良いでしょう。数字を見比べたり、迷路をしたりなど楽しく視機能を鍛えることができます。
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