結論
軽度発達障害のADHDと算数障害の子の絵本をご紹介します。当事者の目線で物語が進み、本人の気持ちや大人からのプレッシャーが伝わってきます。本記事は以下のお悩みを解消します。
- 軽度発達障害について少し知りたい
- 子どもに障害のことをわかりやすく伝えたい
あらすじ
「デイヴィッド、授業に集中しなさい!」って。
でも、ボクはわざとふざけている訳じゃないんだ。突然おもしろいアイディアが湧いてきて、試さずにはいられないんだ。でも、もう先生を怒らせたくないよ。どうしたらいいんだろう。
それでも、デイヴィッドは持ち前のアイディア力を生かして自分で解決策を考え出します。
デイヴィッドを一般化することはできないけれど、ADHDの子の気持ちに近づける一冊になるかもしれません。
子どもの気持ちはどっち?
一見授業がつまらなくてしゃべったり外を眺めたりしている子でも、本当は「集中したいけど、集中できない!」と悩んでいるかもしれません。
一方で、本当につまらなくて集中できないのかもしれません。自治体が行う研修ではよく「子どもの気持ちに寄り添って」という言葉をみます。
でも、その子どもの気持ちを汲み取るとはとても大変な子とですよね。子どもも十分に表現してくれるわけではありません。
完全に子どもの気持ちを理解することはできないかもしれませんが、この絵本から支援のヒントを得ることができるかもしれません。
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【書評2】『算数の天才なのに計算ができない男の子の話』
もう一冊ご紹介します。算数障害の子のお話です。
あらすじ
小学3年生のマックスは、計算が大の苦手。九九すら覚えられなくて困っている。
”テストになると、「2×3」がだれにもとけない、エイリアンからのメッセージみたいにみえるんだ”
おかげで友達にはバカにされて本当に嫌。
ある日、学校から算数の成績について話があると呼び出された。なんの話だろう。きっと算数の成績が悪くて怒られるんだ……。
苦手を克服する?得意を伸ばす??
ネタバレになってしまいますが、マックスは小学3年生にして代数が解けます。それを知った先生たちは、マックスの得意な領域を伸ばそうとしてくれます。
算数障害は、まったく算数が理解できない子もいればマックスのように、計算は苦手でも数概念の理解や推論することが得意という子もいます。
特に、算数障害の場合「著しい困難」と表現されていることからもわかる通り、訓練でどうにかなる問題でもありません。
どうしても苦手を克服させたいと思うのが人間ですが、マックスの先生たちのように得意なことを伸ばすよう考える視点はとても大切だと思います。
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おわりに
今日、ご紹介した絵本は障害のある子どもの視点で描かれています。どうしても、発達障害を理解するための本は、第三者の目線で書かれることがほとんどですので、貴重な本だと思います。
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