結論
ペンや鉛筆を正しく持つためには、発達の順序を理解しましょう。握り込む持ち方から親指、人差し指、中指の3点で支えられるようになるまで、2段階の過程があります。本記事は以下のお悩みを解消いたします。
- 鉛筆を上手に持てない
- ぺんを握りしめて書くので指を使って書けるようになって欲しい
- 文字が汚い
- 小さなマスに書くことができない
ペンを指で操作できるようになるまで4段階
握り方の発達は、ペンを握り込んで描くことからスタートします。ゴールは、親指、人差し指、中指の3点でペンを支えて描くことです。以下に発達の順序を示しました。
手掌回外握り/手掌回内握り
この段階では、指や手首を動かすことができないため、肘や肩を軸にペンを動かします。細かい操作ができないため、紙を大きくはみ出してしまうのは致し方ないでしょう。
ちなみに、手掌回外握りと手掌回内握りはお子さんの癖によるので、どちらが正しいというものではありません。
手指回内握り
手の発達が進むと、人差し指を立てて支えにしながら描くようになります。この段階では、手首が使えるようになってきます。
この持ち方で描くことを繰り返すうちに、徐々に手首の動きも高度になります。
静的三指握り
さらに発達が進むと指に意図的に力を加えることができるようになります。親指、人差し指、中指、薬指でペンを支えます。かなり、正しい持ち方に近づいてきました。
しかし、まだ指を操作して描くことは難しいので、手首を中心に操作します。
動的三指握り
この段階がゴールです。指先が発達し器用に動かすことができ始めます。この段階になると、おもちゃの使い方やスプーンの使い方も上達していくはずです。
正しく持てば、汚い文字も解決する
文字がきれいに書けなかったり、小さい文字を書くことができない場合、指先が不器用な可能性があります。
その場合、粘土遊びやボール投げなど指を使う遊びをするとよいでしょう。
また、手先の器用さを高める学習も効果的です。こちらの記事が参考になります。
おわりに
発達障がいのあるお子さんの場合、描く経験を積むごとに自然と発達してくケースと、運動機能は十分なのにペンはいまだに握り込んで持つケースとわかれます。
後者の場合、順を追って正しい握り方を教える必要があります。
子どもにとっては、今までの握り方が最も身に付いているので、最初はすぐに握り込む持ち方になるかもしれませんが、少しずつ正しい持ち方で描くように促してください。
また、運動機能が十分に発達していないお子さんの場合、例え、高学年であったとしても正しい持ち方の習得に時間がかかることがあります。
指先のこととはいえ、姿勢の保持やボール投げなど様々な運動と関連しながら発達します。無理矢理、正しい持ち方を練習しても身に付きません。
子どもの実態に応じて、専門家(作業療法士など)と相談しながら、どうぞ焦らず楽しく、発達をサポートしてほしいと思います。
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